Official Blog&FAQ - 英語教育関連記事 の記事(67件)

これからの教育どう変わる?!小学生にオススメな英語学習について

 

 

2020年の教育改革によって、教育が大きく変わろうとしています。

 ニュースや新聞などで話題になっていますが、実際のところ、何が、どう変わるのでしょうか?

今日は、教育改革について、なんとなく知っている方、いまいち分からないという方にも、小学生のお子さんにどんな英語を身に着けさせたら良いかについて、ご紹介をしたいと思います。

 

目次;

1.教育改革って、実際のところ何が変わるの?!

2.小学生の英語学習、どんな対策をすべき?!

3.小学生の英検取得のための学習方法

 

1.教育改革って、実際のところ何が変わるの?!

今までの教育は、先生が生徒に一方的に教える形が一般的で、いかに正確に知識を身につけたかということをメインに問われてくるものでした。

ペーパーテストなどを見ても、授業で習ったことや内容、語句などをどれだけ正しくアウトプットできるか、という観点から点数がつけられ、成績化されてきました。

しかし、これからの学習では、授業で身につけた知識を【どう活かすか】が問われるようになります。

つまり、学んだことを、どう表現し、社会に役立たせていくのか、ということが求められるようになってくるのです。

最近、よく耳にする「アクティブ・ラーニング」というのが、まさしくこの目的に沿った学びかたです。

先生から生徒への受動的な学習から、生徒を中心とした能動的な学習に変動するのです。

能動的に学んだ知識をどう活かすか、という目的と並んで、もう一つ、大きな変化として挙げられるのが、英語教育についてです。

センター試験から大学入学共通テストに変わり、従来のマークシート式のほか、記述式の試験の導入が始まります。

そして、英語科目では「読む・聞く」の2技法から「書く・話す」の4技法が問われるようになります。

このブログの読者の多くは、幼児~小中学生の保護者やその年代の教育に関わっている方が多いと思いますが、実は、この大学入試の改革に伴って、小学校からの英語学習も変わってきているのです。

具体的には小学校3年生から英語の時間が始まり、小学校5年生からは英語が「教科」として成績がつけられるようになるのです。

 

2.小学生の英語学習、どんな対策をすべき?!

いきなり「英語が教科化されて成績も付くようになる」と聞くと、何となく不安になってしまう方も多いですよね。

これから我が子にどんな英語の学習をさせていったら良いのか、悩んでいる保護者の方も多くいらっしゃるのではないかと思います。

そんなときに役立つのが英語の資格取得です

子供の英語力が測れる、というだけでなく、学習への意欲の向上やサポートもしていきやすい、というメリットがあります。

英語力を判定する資格には、英検やTOEICやGTECなど様々なものがありますが、小学生のうちに取得するのに一番オススメな資格は、やはり英検でしょう。

なぜ英検取得をオススメするかと言うと、理由は2つあります。

第一に、2019年のセンター試験及び2020年からの入学試験共通テストでは、外部試験利用が適用されます。

これは、学校によって英検やTOEIC等の英語の外部試験を取得しておくと、資格級によって「みなし満点」や「得点加算」がされるというシステムです。

では、その中でもなぜ英検がオススメかと言うと、他の試験のようにスコアが出るのではなく合否があり、自分の学力に合わせて受験級を決められますし、勉強する内容も分かりやすく小学生でも取得しやすいからです。

そしてもう一つの理由としては、英検は5級から設定されており、日常会話の挨拶から始まり、単語や表現も順を追って学習出来るからです。

英語は言語であり、ツールなので少しずつ増やし、使いこなせるようにならなければなりません。

そのためには順を追って受験でき、合格というステップアップを楽しめる英検が小学生から英語学習を始める方にはオススメです!

今後変動する教育改革に乗り遅れないよう、まず初めに英検取得を目指してみましょう!!

 

3.小学生の英検取得のための学習方法

それでは、早速何から始めたら良いか・・・というと、まずは、とにもかくにもアルファベットが読めて、単語が読めなくては試験が受けられません。

まずは最低、アルファベットが読めるようにしていきましょう!

次に、英検取得の一番大事なことは「単語が読めること」です。

小学生が受験する英検5級・4級、また3級ぐらいまでのレベルで、英検の点数が取れない原因は、そのほとんどが、単語が読めなかった・分からなかった、ということに尽きます。

まだ、英語を始めたばかりの小学生には、単語を読んで意味もすんなり・・・というのは、結構ハードルが高いのかもしれません。

でも、逆に言えば、英検では細かいスペリングを覚えておく必要はありません。

アルファベットの固まりを見て、どんな意味をなすものなのかが分かればOKです。

そのためには、暗記カードのようなものを作成し、表は単語、裏には日本語やイラストを描いて覚える方法がおすすめです。

はじめは難しすぎると思ったり、集中できず、「英語面白くない」という思いが前面に出てしまうこともありますが、語彙力が増えていくと共に、後々、子供の自信に繋がり、分かる言葉が増えていくと面白い、と感じられるようになると思います。

そばでサポートをする親御さんも、どうぞ根気よく頑張って、英語の学習を続けていってください!

 

 
いいね! 1人に「いいね!」されています。
読み込み中...
投稿日: May 22, 2019 | 閲覧数: 449 | カテゴリー:

 

アメリカの英語教育 ~認定教科書がない?現地小学校潜入レポート~

 

 

日本では、当然のことのように学校で使われている教科書ですが、アメリカには、全米に共通する認定教科書がないのをご存知ですか?

教科書だけでなく、アメリカの公立学校ではカリキュラムや学校規定など学校に関わることは、州毎に法律が定められているため、全米で教育内容を統一することがありません。

しょっぱなからタイトルを否定するようですが、少なくはなってきてはいますが、アメリカでも、一応、教科書というものは存在します。

でも、営利目的で会社が教科書を制作するため、内容は様々。

教科書はほとんどの州では義務付けていないため、学校や先生の判断で授業内容に関係のあるものだけを印刷し、生徒に配ることがほとんどです。

先生方の間では、内容が古かったり、堅苦しかったりと学習効率があまりないという意見もあるのです。

ここでは、アメリカの小学校の現場で、先生方がどう工夫しながら英語の学習効果を上げようとしているのかについて、お話をさせて頂きます。

 

 
いいね! 1人に「いいね!」されています。
読み込み中...
投稿日: May 08, 2019 | 閲覧数: 1321 | カテゴリー:

 

公立小学校6年生の英語の授業★潜入レポート

 

 

2020年の小学校の英語教科化に向けて学校が動き出しています。

公立小学校でも、ALT(Assistant Language Teacher)の人数を増やして対応する自治体が増えてきました。

でも、公立小学校の先生のなかには、英語が話せない先生もいます。

その上、ALTとの折衝や授業準備などで負担が増えること、他の教科の時間数が減ることなどの悩みもあり、課題は山積みです。

そんな中でも独自の年間カリキュラムを作って、それに取り組む学校もあります。

今回紹介する6年生の英語の授業は、関西のとある公立小学校で行われた英語の授業の様子です。

1年間、英語を学習してきた集大成としてグループごとに日本の文化を英語で発表する、という時間に、わたし(筆者)が、【日本語が話せない日系アメリカ人】役になって、その発表に参加をしましたので、そのときの様子をレポートしたいと思います。

 

目次;

1.英語での達成感を積み重ねる

2.好奇心と英語とのいい関係

3.英語の授業に潜入した感想

 

1.英語での達成感を積み重ねる

まず、生徒たちにとってはアメリカ人が学校にやって来ることが非日常です。

英語であいさつをして、担任の先生とやりとりをしていると

「先生って英語話せるんや!」

「本当にこの人日本語知らんの?」

と興味津々の様子でした。

生徒たちはそわそわしながら発表の準備をしました。

発表内容は、柔道、お正月、ひなまつり、スイカ割り、凧あげなど生徒たちが選んだものです。
 

トップバッターの柔道のグループは、柔道着に身を包み英語で自己紹介。

生徒A: We are Judo team. We practice Judo in P.E. class.

生徒B: This is Judo uniform. Belts have different color.

生徒C: Now, we will show you waza.

そしてマットを敷き実際に技をかけて見せてくれました。
 

続くお正月のグループは、お節料理の絵を描いて英語で説明してくれました。

生徒D: New year is Oshogatu in Japanese. We eat special food.

生徒E: This is kazunoko. It’s for many children.

生徒F: This is shrimp. It’s for long life.

生徒G: We call this Osechi.

 
どのグループも担任に尋ねながら、また一緒に調べながら英語の文章を作っていったそうです。

どのグループもハキハキと頑張って発表していました。

間違っている文法やカタカナ英語な発音もありましたが、一番大切なのは、自分達が考えた文章をしっかりと英語で発表できたこと。

そこを、私たちは評価してあげるべき、と感じました。

小学生の彼らにとっても、アメリカ人に英語で発表して通じた、という、そこが重要なポイントですよね。

 

 

2.好奇心と英語とのいい関係

発表の最後に、わたしが子どもたちに発表してくれた内容について感想を伝えたあとに、想定外の出来事が起きました。

一切日本語を話さない(という設定の)わたしに、生徒たちが

「Do you have a boyfriend?」

「How old are you?」

など、お互いに確認しあいながら、英語で質問をしてくれたのです。

話がプライベートなことに及んだので、ここで身バレ(笑)

ところが、日本語が話せると分かった途端

「なんや、日本人か~」

「やっぱりな、おかしいと思ってん!」

と言って、わたしへの興味も一気に冷めた様子でした。

小学生はまだまだ子供。アメリカ人が来たと聞いて、非日常な出来事にワクワクしたのでしょう。

原動力は何にせよ、そこから分からないなりにも英語でコミュニケーションを取ろうとする姿はとても印象に残りました。

 
ただ、一つ気になったこともあって、生徒の中に

「日本人に英語で発表して、めっちゃ恥ずかしい!」

と言う子供がいたこと。

恥ずかしい、と思う彼の気持ちも分からなくはないですが、そう思わせている原因は何なのでしょうか?

日本人相手だと英語は恥ずかしい、そう思ってしまう日本の教育や日本人の価値観には、疑問を抱きました。

これでは、政府が掲げるように日本人が臆せず英語を話せる日が来るのは、まだまだ先かもしれません。

 

 

3.英語の授業に潜入した感想

今回、英語で発表する授業にアメリカ人のフリをして潜入し、思ってもいなかった気づきを得ました。

生徒たちが自ら進んで英語を使う場が持てたこと、そして目標に向かって自分達で英語を考えた発表したことは、本当に素晴らしいと思いました。

他の小学校でも、このような積極的な授業が増えると良いですよね。

そして、恥ずかしさなど感じずに、生徒たちが英語をコミュニケーションツールとして学べる環境が広まってくれるといいなー、と強く望みます。

 

 
いいね! 1人に「いいね!」されています。
読み込み中...
投稿日: Mar 20, 2019 | 閲覧数: 363 | カテゴリー:

 

元小学校教諭が明かす実態と課題!2020年から始まる小学校英語について

 

 

2020年から小学校でも英語が授業として行われることをご存知でしょうか。

小学校の英語教育に期待しておられる方もいれば、効果に懐疑的な方もいらっしゃると思います。

今の子どもたちが大人になるころには英語力なんて当たり前、という時代がやってくるでしょう。

お子さんが大人になったとき、英語で困らないようにするために、元小学校教諭の著者が、小学校の英語教育についての実情をお伝えします。

小学校での英語教育の実態と課題を知って、ご家庭でできることを今から考えていきましょう。

 

目次:

1.小学校での英語教育の到達目標ってどんなもの?

2.小学校の英語教育が抱える課題

3.ご家庭でもできる、英語教育の手助け

 

1.小学校での英語教育の到達目標ってどんなもの?

 ここでは、小学校の英語教育が目指している内容についてご紹介します。

わたし(筆者)は昨年まで、某地方自治体で小学校の教員をしておりました。

わたしが勤務していた学校では、2020年に改訂される新学習指導要領を基に、英語教育を先行して実施していました。

ちなみに、2020年に改訂される学習指導要領というのはどんなものでしょうか。

指導要領の英語科の項を紐解いてみると、次のように書かれています。

「外国語によるコミュニケーションにおける見方・考え方を働かせ、外国語による聞くこと、読むこと、話すこと、書くことの言語活動を通して、コミュニケーションを図る基礎となる素質・能力を育成することを目指す。」

ちょっと分かりにくい言い回しですよね。

これはつまり、わたしたちが今まで中学校などで学んできたいわゆる「英語」の力を向上させることよりも、「英語を使ってコミュニケーションをとれるようになること」というのを目標にするよ、と言っているのです。

成果ではなく、活動そのものが目標になっているという点が特徴です。

そこで小学校の英語の授業では、次のようなことが行われるようになります。

1.ゲーム

2.英語の歌

3.読み聞かせ

4.チャンツ

 

小学校の授業では特に1.ゲームを中心に授業が組み立てられます。

例えば、友だちの好きな色を聞くゲームが設定されたと仮定します。

2.英語の歌や、3.読み聞かせでは、色に関する歌や本を使って子どもたちは英語の色の言い方について学習します。

さらに、ゲームで使う英語表現を覚えるために4.チャンツ(リズムに合わせて英語表現を口慣れするための学習活動のこと)を行います。

先述の「好きな色を聞く」というゲームならば、

「What color do you like?」

「I like red , and you?」

といったようなやりとりを拍子にのせて練習します。

こうした活動を通して、子どもたちは英語を使ったコミュニケーションに慣れ親しんでいくのです。

そして単元の最後のゲームでは、それぞれが自分の好きな色をカードに英語で書き、覚えてきた表現や単語を使って、クイズ大会をするというような学習の流れです。

このようにして新学習指導要領が目指す「聞くこと、読むこと、話すこと、書くこと」の言語活動が保障されるのです。

 

2.小学校の英語教育が抱える課題

しかし、こうした活動を通して、子どもたちに確かな英語力がつくでしょうか。

残念ながらわたしは自信を持って首を縦にふることはできません。

なぜなら英語を使って色をたずねたり、答えたりすることはできても、その他の英語の表現に応用ができるとは思えないからです。

こうした活動を繰り返したところで、英語学習の時間は所詮週に2時間です。(3、4年生は週に1時間)

覚えられる表現も一年間に10個もいかないでしょう。

正直に申し上げて、子どもたちに英語力がついているとは言い難いのがわたしが勤務していた小学校での英語教育の実情です。

 

3.ご家庭でもできる、英語教育の手助け

 だからといって、わたしは小学校の英語教育について行うべきではないと考えているわけではありません。むしろ積極的に行うべきと考えています。

成果、という点では課題も多いと思う現状の小学校英語教育ですが、それでも、たとえばわたしのクラスの子どもたちが、英語のゲームややりとりを行うなかで、楽しんで英語に触れている、ということは、よくわかったからです。

英語を使ったコミュニケーションが、子どもたちにとっては楽しいのでしょう。

それを見る限り、小学校の英語の授業での活動と、学習指導要領で謳われていることに差異はないように感じます。

しかし、一番大切な将来を生き抜くための英語力にはつながっていません。

そのため、ご家庭では、英語力そのものを向上させるような学習と環境を補完してあげることが大切です。

その一つとしてわたしが提案できるのは、英語の本を読んであげることです。

ただやみくもに英語の本を読み聞かせるのではなく、絵本の中に同じセンテンスが繰り返されているような本がいいでしょう。

子どもたちが同じ表現を何度も聞き慣れていくうちに、子どもたちは自然と口ずさむようになっていきます。

これは、わたしも学校現場で体験したことですが、子どもたちは英語であろうと日本語であろうと覚えた表現は自分から繰り返すようになります。

そうした口慣れ、耳慣れをすると、さらに英語に対する関心も高まり、英語力の向上につながるでしょう。

ぜひこうした環境を整えた上で、さらに子どもたちの英語を鍛えてあげてください。

子どもたちが英語を楽しみ、自信をもって口ずさんだり、話したりすることができれば、2020年から始まる小学校の英語教育を存分に活かす手だてになるのではないしょうか。

 

 
いいね! 1人に「いいね!」されています。
読み込み中...
投稿日: Mar 06, 2019 | 閲覧数: 499 | カテゴリー:

 

1995年から振り返る公立小学校の英語教育の変遷

 

 

1.’95年-インターネット元年とグローバル化に向けた動き

2.‘08年に施行された現在までの学習指導要領とは

3.さらに進んだ2020年実施予定の学習指導要領

4.2018年現在の日本人の英語力は?

5.まとめ

 

1.’95年-インターネット元年とグローバル化に向けた動き

1995年にWindows 95が発売されたことを覚えていますか?
初めて一般的にPCが使われ、インターネットが日本に普及していったのが、Windows95の発売をきっかけにしています。

この年はインターネット元年ともいわれていますね。

その後、Windows98の登場で、オフィスだけでなく家庭内でもインターネットが普及しました。

それまでは「国際化」と称して、世界進出を拡大する日本企業の潮流から、コンピュータやインターネットという情報技術を駆使した「グローバル化」の時代に流れが変わったのがこのころです。

ちょっと難しい話になってしまいますが、2000年に「21世紀日本の構想」という報告書が、当時の首相であった小渕恵三氏の私的な有識者懇談会に提出されました。

この報告書のなかで、「21世紀に入ったのだから、(当時は21世紀というと、ものすごい「新しい」響きを持って取り上げられていました!)グローバル化に向かって動いていくことが必要だ。
そして、そのためには「英語を第2公用語にしよう」というアイディアが提唱されました。

これをきっかけとして、2001年に当時の文部大臣の諮問機関、
「英語指導方法と改善の推進に関する懇談会」
が発足されました。

さらに、翌年2002年には、
「『英語が使える日本人』の育成のための戦略構想」
が発表されました。

「英語ができない日本人」の汚名を晴らすべく、政府も一生懸命にがんばったのですね。

その後、2003年にはもう少し具体的な指導方針などを盛り込んだ、
「『英語が使える日本人』の育成のための行動計画」
が文部科学省より公表されました。

いずれも、グローバル化が進む世界潮流の中では、英語のコミュニケーション能力の重要性が増してくるため、英語コミュニケーション力の向上を、国家戦略として打ち出していこう、としたのです。

 

 

2.‘08年に施行された現在までの学習指導要領とは

戦後からずっと行われてきた日本の英語教育は、皆さんもご存知の通り「読み書き・文法」を主体に指導がなされてきました。

しかし、前章でお伝えしてきたような「グローバル化」で必要な英語力をつけるためには、今までのやりかたではだめだ!という意識が高まります。

このような、国際理解教育強化の流れに乗って、2008年に施行された現行の学習指導要領の下では公立小学校に外国語活動が正式に新設され、表現力や論旨の明快さ、内容の豊かさや説得力というようなコミュニケーション能力に力点が置かれました。

学習内容は地方自治体により異なりますが、多くの場合、簡単なあいさつ程度の英会話を学び、場合によっては月に一度程度、実際に外国人教師と英語で会話をする機会が設けられるケースが増えていきました。

 

 

3.さらに進んだ2020年実施予定の学習指導要領

2008年の学習指導要領の改定までは、
「小学校では英語教育は早すぎる」
という反対意見も多く、なかなかスタートが出来なかった公立小学校での英語教育ですが、だんだんと、今度は小学校英語教育の量・質の向上を求める声が増えてきました。

2013年末には、小中高を通じて一貫した学習到達目標を設定する、
「グローバル化に対応した英語教育改革実施計画」
が発表されました。

そこでは、小学校の外国語活動を3、4年生から始め、5、6年生の授業を「英語科」に格上げした上で、授業を週3回に増やす案が打ち出されました。
これが、2020年からの新学習指導要領の基礎になっています。

2014年には、
「今後の英語教育の改善・充実方策についての報告~グローバル化に対応した英語教育改革の五つの提言~」
が発表されます。

さらに、2016年には2020年からの新学習指導要領でのコア・カリキュラムの試案も発表されました。
そこでは、たとえばCAN-DOリストを作って学習到達目標を明確にしていこう、というようなことが書かれています。

 

 

4.2018年現在の日本人の英語力は?

それでは、2000年初頭に騒がれた「グローバル化」や「英語第二公用語構想」を経て、2018年現在の日本人の英語力はどうなったでしょうか。

2018年、わたしたちを取り巻く環境はますます国際社会が進み、国際的共通語としての英語によるコミュニケーション能力の重要性は増してきたと思います。

しかし、残念ながら、各種英語試験のスコアを見る限り、日本人の英語力は諸外国に比べて非常に頼りない状況が続いています。

2016年のTest of English as a Foreign Language (TOEFL:英語を母国語としない人々の英語コミュ二ケーション能力テスト)の国別ランキングを見ると、全世界170か国のうち日本の順位は145位です。スピーキングのスコアに限れば、何と170位と最下位という結果でした。

アジアの中では、英語を公用語としているシンガポールがダントツの成績です。
韓国はアジア内8位、中国はアジア内18位、日本はアジア内30か国のうち、下から4番目の26位でした。

小中高一貫での英語コミュニケーション能力強化の成果が表れるのは、まだまだ先が遠い状況であると言わざるを得ません。

 

 

5.まとめ

1995年のインターネット元年より、加速的にグローバル化が進みました。
それによって、英語力のなかでも「話す」、また、コミュニケーションをとる、と言った能力の必要性が叫ばれました。

民間だけでなく、政府もいろいろな提言や新しい学習指導要領を考えて、「英語の話せる日本人」になるべく切磋琢磨をしていますが、まだまだ「目標を達成できた!」というにはほど遠いのが現状です。

今後、新しい英語教育を受けてきた子供たちに、期待をしていきたいですね。

 
いいね! 1人に「いいね!」されています。
読み込み中...
投稿日: Dec 13, 2018 | 閲覧数: 588 | カテゴリー: