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「カタカナの呪い」を解く鍵はフォニックスだった!

カタカナ英語

前回「15カ国以上行ったことある私が語るカルチャーショック」について寄稿記事を寄せてくださったSally先生から、今回は、英語学習者さんが陥りやすい「カタカナの呪い」について克服法をご紹介頂く記事を作成頂きました!

英語の発音がなかなか上達しない、とお困りの方や、英語の音の仕組みをもっと知りたい!と思っている方にはとても興味深い内容になっています。ぜひご一読ください。

関連記事:「トイレ」「ゴミ箱」の15カ国以上行ったことある私が語るカルチャーショック:アメリカ編

学校では教わらない英語の音の話

今回は、日本語と英語の違いを知りながら、「カタカナの呪い」とフォニックスについて英語の発音に悩む方に向けてお届けします。

実は、日本人が英語の発音やリスニングで苦労する原因の多くは、「耳が悪いから」でも「センスがないから」でもありません。私たちが普段使っている日本語の音のルールが、英語を理解するときに大きく影響しているからです。言語学では、このような現象を母語干渉(ぼごかんしょう)と呼びます。

しかし、母語干渉は悪者ではありません。実は英語では弱点になる日本語の特徴も、他の言語では大きな武器になることがあります。

それでは私たちはどうしたら正しい発音を身につけられるのでしょうか。

日本と英語を分析しながら考えていきたいと思います。

カタカナ英語は悪者ではない

まず最初にお伝えしたいことがあります。私は「カタカナ英語は間違っている」と言いたいわけではありません。むしろ、日本語としては非常に自然な発音です。

例えば、

  • スターバックス
  • マクドナルド
  • コンピューター
  • テレビ

これらは英語を日本語の音の仕組みに合わせて取り入れた言葉です。日本人同士が会話するなら、むしろこちらの方が自然でしょう。

問題になるのは、「英語を話す場面でも日本語のルールで英語を読んでしまうこと」です。これが私の考える「カタカナの呪い」です。

日本語と英語では音の単位が違う

「日本語には m や n の音がない」と思われることがありますが、実はそうではありません。

例えば パン の「ん」は唇を閉じるため m に近い音になります。

みんな では n に近い音になります。

りんご では「ング」の鼻音に近い音になります。

つまり、日本語話者も無意識のうちに複数の鼻音を使い分けています。しかし、それらを区別する必要がないので、すべて「ん」として認識しています。

一方、英語では mn は意味を区別する別の音です。

だから日本人は m と n の違いを意識する習慣がなく、聞き分けや発音に苦労しやすいのです。

英語だけが特別難しいわけではない

ここで少し面白い話を。

英語では弱点になる日本語の音の特徴ですが、他の言語では逆に武器になることがあります。

例えばイタリア語。イタリア語やスペイン語は英語よりも文字と音の対応が規則的で、日本語と同じように子音と母音の組み合わせが多い言語です。そのため、日本人は英語よりも比較的発音しやすいと言われています。

つまり、母語干渉は悪いものではありません。どの言語を学ぶかによって、長所にも短所にもなるのです。

私がフォニックスをすすめる理由

では、この「カタカナの呪い」をどうすれば少しずつ解けるのでしょうか。私がおすすめしたいのがフォニックスです。フォニックスとは、文字と音の関係を学ぶ学習法です。

例えば

  • c は e・i・y の前では /s/ になることが多い
  • それ以外では /k/ になることが多い
  • silent e は前の母音を長母音にする
  • sh や ch は2文字で1つの音になる

こうしたルールを知ることで、

初めて見る単語でも「たぶんこう読むんだろう」と予測できるようになります。もちろん英語には例外もあります。それでも、一語一語丸暗記するより、ずっと効率よく読む力が身につきます。

発音記号も大切。でも役割は違う

英語の先生の中には、辞書に載っている発音記号を重視する方もいます。私も、発音記号が不要だとは全く思いません。

発音記号(IPA)は国際音声記号なので、英語だけでなく、オランダ語やフランス語など、他の外国語を学ぶ際にも非常に役立ちます。

ただ、現在はオンライン辞書やAI、動画サイトなどで、ネイティブの発音を簡単に聞ける時代です。だからこそ、「この単語はどう読むのか」だけではなく、「なぜそう読むのか」を理解することの価値が以前より高くなっていると感じています。

そのときに、土台になるのがフォニックスです。フォニックスは英語の綴りと音の関係を体系的に教えてくれます。

例えば、

  • c は e・i・y の前では /s/ になることが多い
  • それ以外では /k/ になることが多い
  • silent e が前の母音をアルファベット読みにする
  • sh や ch は2文字で1つの音になる

このようなルールを知っていれば、初めて見る単語でもある程度発音を予測できます。

もちろん英語には例外もあります。しかし、アルファベットを一文字ずつ読むのではなく、「英語はこういうルールで読まれる言語なんだ」と理解できるようになることは、学習の大きな助けになります。

発音記号とフォニックスは対立するものではありません。

辞書で正確な発音を確認するときには発音記号を、英語を読めるようになるための土台づくりにはフォニックスを。目的の違う、互いを補い合う学習法なのです。

洋楽は最高の「耳コピ教材」

私はフォニックスと同じくらい、洋楽もおすすめしています。「シャドーイングが効果的」とよく言われますし、それは間違いありません。

ただ、正直なところ、単調で続かない人も多いのではないでしょうか。その点、好きな洋楽なら何十回でも聴けます。

もちろん歌なので会話とは違う部分もあります。

それでも、英語の歌には

  • 強弱のリズム
  • リンキング
  • リダクション

など、英語らしい音の特徴がたくさん詰まっています。

例えば、私は歌詞を「チェック・イット・アウト」と文字で読むのではなく、耳に聞こえた音をそのまま真似することをおすすめしています。

英語は文字から入るより、まず音を好きになること。それが、カタカナの呪いを少しずつ解いてくれる近道だと私は思っています。

私は英語以外の外国語にもこの方法を使っています。まだ初級の言語で、カラオケで歌って友達をびっくりさせたことも。隠し芸にもなりますね(笑)

特に海外の友達とカラオケに行く時は重宝します。

終わりに

以前、「好きなものを英語で楽しもう」という記事を書きましたが、今回は、その楽しさを支えてくれたフォニックスについてお話ししました。英語は、アルファベットを読む言語ではありません。文字と音のルールを読む言語です。

フォニックスでそのルールを知り、好きな映画や洋楽で実際の音に触れる。

この二つを繰り返すことで、英語は少しずつ「暗記する教科」から「読める・聞ける言語」へと変わっていきます。

現在、私は英語を教える立場になり、中学生の頃に自分が学んだアクティブフォニックスを授業でも使っています。生徒たちが「先生、この単語読めた!」と笑顔になるたびに、中学生だった頃の自分を思い出します。

 

記事の執筆:Sally先生

子どもが大好き、というSally先生。キッズ英会話のほかに、学校授業のフォローや英検対策指導もしてくださいます。また、今回のような海外についての色々な楽しく役立つ情報をブログで発信していらっしゃいますので、ご興味があるかたはぜひSally先生のブログもチェックしてみてください。

→ https://www.hapon-experience-blog.com/

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