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英検準2級ライティング攻略(元英語講師によるアドバイス)

勉強する女子中学生

このブログでは、英検合格を目指すみなさんを応援するためにお役立ち情報をお届けしています。今回は多くの受験生が苦手意識を持ちやすい「英検準2級ライティング」について解説していきます。

脅かすわけではないですが(笑)、英検準2級の合否にはライティングの出来不出来が大きく作用します。そこで、この記事では、ライティングが苦手な生徒さんでも高得点が取れるようになる、元英語講師直伝の書き方の4ステップや具体的な勉強法をお伝えしていきたいと思っています。

頻出テーマの解答例も紹介しているので、この記事を読めば、何をどう書けば良いかが分かり、自信を持って本番に臨めるようになります!正しい対策で、合格をぐっと引き寄せましょう。

英検準2級ライティングは合否を分ける最重要パート

「ライティングって、何を書けばいいかわからない…」「難しそうだから後回しにしている」と感じている方も多いかもしれません。ですが、ライティングは問題数は少なくとも、配点は非常に高いです。そのため、ライティング対策をしっかり行うことが、英検合格への一番の近道になります。ライティングを制して、英検を制しましょう!

CSEスコアにおけるライティングの配点と重要性

まず、なぜライティングがそれほど重要なのか、具体的な「配点」から見ていきましょう。現在の英検では、CSEスコアという世界的な言語能力基準に基づいた指標で成績が示されます。準2級では、「リーディング」「リスニング」「ライティング」の3技能(一次試験)と「スピーキング」(二次試験)の合計4技能のスコアで合否が判定されます。

ここで注目してほしいのが、一次試験における各技能の満点スコアです。下の表を見てみてください。

技能問題数CSE満点スコア
リーディング29問600点
リスニング30問600点
ライティング2600点
※参考 英検過去問(準2級 )

お気づきでしょうか?リーディングが29問、リスニングが30問あるのに対して、ライティングはたったの2問です。それにもかかわらず、配点は他の技能と全く同じ「600点満点」なのです。これはつまり、ライティング1問に対する重みが、リーディングやリスニングの1問とは比べ物にならないほど大きいことを意味しています。

英検準2級の一次試験の合格基準スコアは1,322点(合計1,800点満点)です。ライティングで高得点を取ることができれば、たとえリーディングやリスニングで少し失敗してしまっても、十分にカバーすることが可能になります。まさに、ライティングは合格の鍵を握る最重要パートと言えるでしょう。(CSEスコアの詳細は英検公式サイトでもご確認いただけますので、ぜひチェックしてみてください。)

ライティングを制する者が、英検準2級を制する!勝手な推測ですが、ライティングは採点の難しさから問題数が少ないのかな~と思っています。分量は少なくても配点は高い!ここは本当に重要なポイントです。

ライティング対策をすれば合格がぐっと近づく理由

配点が高いことはわかったけれど、「やっぱり難しそう…」と感じる生徒さんも多いかもしれません。でも、ご安心ください。ライティングは、正しい方法で対策すれば、他のどの技能よりも短期間でスコアを伸ばしやすい「得点源」にできるパートなのです。

その理由は主に3つあります。

まず1つ目の理由は、採点基準が明確なことです。英検のライティングは、採点者がなんとなくの感覚で採点をするわけではありません。(当然ですね・・・)

受験者が書いた文章を「内容」「構成」「語彙」「文法」という4つの観点で評価されます。つまり、それぞれの観点で点数を取るための「型」や「ポイント」が存在するのです。これを学んで覚えておくことで、誰でも安定して評価される文章が書けるようになります。

2つ目の理由は、対策の範囲が限定的であることです。リーディングやリスニングでスコアを上げるには、幅広い単語や文法知識、長文を読む速さや聞き取る力が必要で、どうしても時間がかかってしまいます。一方、ライティングは基本的な「型(テンプレート)」を覚え、頻出テーマに沿って書く練習を繰り返すことで、効率的に実力を高めることができます。

そして3つ目の理由が、他の受験生と差をつけやすいことです。多くの受験生がライティング対策を後回しにしたり、苦手なまま試験に臨んだりする傾向があります。

だからこそ、あなたがここでしっかりと対策をすれば、他の受験生に大きく差をつけることができ、合格が一気に現実的になります。苦手意識を持つ人が多いパートだからこそ、対策した人にとっては大きなチャンスになるのですね。

ライティングは、実は対策がしやすいセクションです。テンプレートを使って反復練習をすれば点が取りやすく、短期間でスコアを伸ばしやすいのです。ここを対策しなければ、本当にもったいない、です!

英検準2級ライティングの形式と採点基準

それでは、まずは英検準2級のライティング問題について、その問題形式と採点のポイントについて一緒に確認していきたいと思います。

英検準2級では、日常生活や身近な話題に関する質問に対して自分の考えを論理的に表現する力が試されています。もちろん、その点はライティングでも同様の指針となります。

ライティング問題の形式と語数の目安

ライティングの問題は、筆記試験の大問5と6として出題されます。大問5では、Eメールに返信をする形で、質問に回答した上で自身でも質問を投げかけるという方式になっています。大問6では自分の意見を回答する「QUESTION(質問)」方式の2つで構成されています。

Eメール問題は、友人や知人からのEメールに返信する設定になっています。例えば、友人から週末の映画鑑賞に誘われた場合の返信を書くような問題です。解答の目安語句は40語~50語となっていて、適切な挨拶で始まり、与えられた質問に具体的に答え、適切な結びの言葉で終えるという構成が基本となります。

QUESTIONは、日常生活に関連する身近なテーマについて、「あなたはどう思いますか?」と問う形式の英文です。例えば、「生徒は制服を着るべきだと思いますか?」といった内容ですね。解答の目安となる語数は50語~60語です。

この語数内に、自分の意見とその理由を2つ、分かりやすくまとめる必要があります。指定された語数から大きく外れてしまうと減点の対象になる可能性があるので、この語数を意識して書く練習がとても大切になります。

意外に、目安語数内に収めてコンパクトに書くというのも大変です。自分の言いたいことを簡潔にまとめる能力が求められます。まずは日本語で、日本語の文章を要約する練習をすることも遠回りのようで、効果的な方法です。

4つの観点を整理しよう

英検準2級のライティングは、単に英文が書けていれば良いというわけではなく、以下の4つの観点からそれぞれ0~4点の5段階(合計16点満点・CSEスコアの満点は600)で評価されます。

どの観点も同じ配点なので、バランス良く得点することが合格への近道です。それぞれの観点が何を見ているのか、下の表で確認してみましょう。

これらの採点基準は、公益財団法人 日本英語検定協会の公式サイトでも公開されていますので、一度目を通しておくと安心ですね。

観点評価のポイント
内容問われている内容が解答にきちんと含まれているかどうか。例えば「意見とその理由2つ」を述べるように求めているときには、意見は1つ、理由は2つ以上書いてあるかどうか。
構成「意見 → 理由1 → 理由2」のように、英文の構成が分かりやすく、論理的か。接続詞などが効果的に使えているか。
語彙課題にふさわしい単語や熟語を、スペルミスなく正しく使えているか。同じ単語の繰り返しを避けているか。英検準2級レベルに相応しい語彙が適切に使用されているか。
文法文の形(文型)が正しく、時制や単数・複数形、冠詞などを文法ルールに沿って正確に使えているか。同じ文章パターンだけでなく多用な文のパターンが使えているか。

元英語講師が解説する採点のポイント

講師として、生徒さんの実際の答案を見ていると「ここが惜しい!」と感じるポイントがいくつかありました。そこで、受験生の皆さんが特に注意すべき解答のポイントを少しお伝えしたいと思います。

ポイント1:質問に真正面から答えること
まず一番大切なのは、問題文中にある質問文に対して「I believe that …」や「I do not think that …」のように、自分の意見をはっきりと最初に示すことです。ここが曖昧だと、「内容」の点数が伸び悩んでしまいます。賛成か反対か、自分の立場を明確にしましょう。

ポイント2:質問と理由は必ず「2つ」書くこと
大問5では「質問を2つすること」、大問6では「理由を2つ書くこと」とはっきり指示があります。これは絶対のルールです。1つしか書かれていなかったり、2つ目の質問(理由)が1つ目とほとんど同じ内容だったりすると、減点の対象になってしまいます。「First, …」「Second, …」などの接続詞を使って、2つあることを採点者に分かりやすく示す方法もおススメです。

ポイント3:簡単なミスをなくすこと
難しい単語や複雑な構文に挑戦してミスをするよりも、英語の本当に基本的な単語や文法を正確に使う方が、結果的に「語彙」や「文法」の観点で高得点に繋がります。特に、三単現の「s」の付け忘れ、名詞の複数形の「s」の付け忘れ、時制の間違いなどは、自分では気づきにくいですが、とても多いミスです。書き終わった後に必ず見直すクセをつけましょう。

英検準2級ライティングの書き方4ステップ

英検のライティング問題には、高得点を取るための「型」があります。まず重要なのはなんといっても文章構成力です。次に、時間配分も重要なテクニックとなります。この2つをまず意識したうえで、これからご紹介する4つのステップに沿って練習すれば、誰でも自信を持って本番に臨めるようになります。

ここでは大問6について、主に解説をしていきますが、Eメール問題も基本となるテクニックは同じです。それでは、4つのポイントを一緒に見ていきましょう!

ステップ1 質問を正しく理解し自分の意見を決める

問題の解答文を書く際には、まずは問題文に記載されている課題(例えば、質問や理由を2つ、語数の目安)などの条件に合致させることが大切です。どんなに素晴らしい英文を書いても、質問の意図とずれていては高得点は望めません。まずは落ち着いて、何が問われているのか、何を求められているのかについて正確に把握しましょう。

質問は”Do you think…?”(~だと思いますか?)や “Is it a good idea for…?”(~するのは良い考えだと思いますか?)といった形式で、あるトピックに対するあなたの意見を尋ねてきます。これに対して、あなたはまず「賛成(Yes)」か「反対(No)」のどちらかの立場を決めます。

ここで大切なポイントがあります。それは、「自分の本心と違っていても、理由を2つ書きやすい方を選ぶ」ということです。どちらの意見を選んだかで点数が変わることは一切ありませんので、安心してくださいね。

例えば、「学校の制服」がテーマだったとして、本当は自分は制服に反対だとしても「賛成」の理由の方が思いつきやすければ、迷わず「賛成」の立場で書き始めましょう。

ステップ2 意見を支える2つの理由を考える

自分の意見を決めたら、次はその意見を支えるための理由を2つ考えます。英検準2級の大問6・ライティング問題では、必ず2つの理由を書くように指示されています。1つだけだったり、3つ以上書いてしまったりしないように注意が必要です。

理由を考えるときは、なぜそう思うのかを具体的に掘り下げてみましょう。「便利だから」「良いことだから」といった漠然とした理由だけでは、説得力に欠けてしまいます。例えば、「インターネットで買い物をするのは良いことだ」という意見に対して、次のように具体的な理由を考えてみます。

  • 理由1:お店に行く時間を節約できる。仕事や勉強で忙しい人でも、いつでも好きな時に買い物ができる。
  • 理由2:実店舗よりも多くの種類の商品から選ぶことができる。地方に住んでいても、都会でしか手に入らないものを買える。

このように、自分の意見をしっかりとサポートできる、具体的で分かりやすい理由を2つ見つけることが、高得点へのカギとなります。

アイデアが浮かばないときは、5W1H(いつ、どこで、誰が、何を、なぜ、どのように)をヒントに考えてみるのも良い方法です。

ステップ3 簡単な構成メモを作成する

意見と理由が決まったら、いきなり英文を書き始めるのではなく、まずは簡単な構成メモを作りましょう。この一手間をかけることで、話の筋がぶれるのを防ぎ、必要な要素を漏らさず書けるようになります。時間も1〜2分でさっと作るのがコツです。

メモは、以下のような形でキーワードや簡単なフレーズを書き出すだけで十分です。

手順メモの内容(キーワード)
賛成 or 反対
理由1:キーワードを入れる
理由2:キーワードを入れる
結論:簡単なフレーズでまとめる

このメモが、あなたの文章の設計図になります。この後のステップで、このメモに肉付けをしていくイメージです。メモは英語でも日本語でも構いませんので、素早くアイディアを整理することが大切です。

ステップ4 構成メモに沿って英文を書く

いよいよ最後のステップ、英文の作成です。先ほど作った構成メモを見ながら、文章を組み立てていきましょう。英検準2級ライティングの語数の目安は50〜60語です。この語数に収まるように、各パートを書いていきます。

いきなり完璧な文章を書こうとせず、まずは型(テンプレート)に沿って書くのがおすすめです。以下に、各パートで使える便利な表現を紹介しますので、ぜひ活用してみてくださいね。

構成パートフレーズの例
導入(意見表明)I think that students should join club activities.
I do not think that it is a good idea for people to work at home.
(理由を述べ始める)I have two reasons.
理由1First, … / First of all, …
理由2Second, … / Also, … / In addition, …
結論For these reasons, I think that …
Therefore, I believe that …

これらのフレーズを使い、構成メモの内容を英文にしていきます。例えば、「学生は部活動に参加すべきか」というテーマで「賛成」の立場で書く場合、先ほどのメモとフレーズを組み合わせると、スムーズに文章が作れます。

書き終わったら、必ず見直しをしましょう。特に、三単現の「s」の付け忘れ、時制の間違い、スペルミスといったケアレスミスは、減点の対象になりやすいです。制限時間内に見直しの時間も確保できるように、普段から練習しておくと安心ですね。

過去問分析をしよう

ライティング対策だけではなく、英検対策そして全ての資格試験の対策全般に言えることですが、過去にどのような問題が出題されたかを知って、それに備えるということはとても大切です。

過去問を分析すると、出題されるテーマにはいくつかの傾向があることがわかります。ここでは、特に頻出の3つのテーマを取り上げ、それぞれの解答例と書き方のポイントを詳しく解説していきますね。

どのようなテーマが出ても慌てないように、ここで紹介する解答例を参考にして、自分なりの意見と理由を考える練習をしてみましょう。過去の問題は日本英語検定協会の公式サイトでも、3回分をダウンロードして練習することができます。ぜひ活用してくださいね。

頻出テーマ1 学校生活や勉強に関すること

英検準2級の受験者は中高生が多いため、学校生活や勉強に関するテーマは非常によく出題されます。部活動、制服、宿題、学校行事など、自分自身の経験と結びつけて考えやすいのが特徴です。

日頃から自分の学校生活について、「これはどうして必要なんだろう?」「もっとこうだったら良いのに」と考えておくと、スムーズに意見をまとめられます。

頻出テーマ2 環境問題や健康に関すること

環境保護や健康志向は、世界的に関心が高まっているテーマです。そのため、英検準2級のライティングでも、リサイクル、省エネ、食生活、運動といった身近な事柄と関連付けて出題されることがあります。ニュースや新聞で話題になることも多いので、社会的なトピックにも少しアンテナを張っておくと良いでしょう。

頻出テーマ3 テクノロジーや日常生活に関すること

スマートフォンやインターネット、AI(人工知能)など、テクノロジーの進化は私たちの生活を大きく変えました。こうした現代社会ならではのテーマも、英検準2級ライティングの頻出トピックです。在宅勤務、オンライン学習、電子書籍など、自分の身の回りの変化に目を向けて、そのメリットやデメリットを考えてみる練習が効果的です。

合格を確実にするための英検準2級ライティング勉強法

ここでは、合格をグッと引き寄せるための具体的な勉強方法のおすすめをステップ形式でご紹介します。

ステップ1 まずは型(テンプレート)を徹底的に覚える

ライティングで高得点を取るための最初のステップは、ずばり「型(テンプレート)」を覚えることです。型を身につけることで、試験本番で「何から書こう…」と悩む時間がなくなり、スムーズに書き始めることができます。また、文章の構成がしっかりするため「構成」の観点での減点を防ぐことにも繋がります。

まずは、下の基本的なテンプレートを声に出して読んだり、ノートに書き写したりして、完全に自分のものにしましょう。

構成テンプレートの例日本語訳
主張I think that students should join a club activity.私は、学生は部活動に参加するべきだと思います。
理由(導入)I have two reasons.理由は2つあります。
理由1First, they can make many friends.第一に、たくさんの友達を作ることができます。
理由2Second, they can learn the importance of teamwork.第二に、チームワークの大切さを学ぶことができます。
結論For these reasons, I believe that it is a good idea for students to take part in club activities.これらの理由から、学生が部活動に参加することは良い考えだと信じています。

上記の型を軸にして、理由を述べる際に使える便利な接続詞や副詞(例えば、In addition,「加えて」、Also,「また」、Therefore,「したがって」など)も一緒に覚えておくと、表現の幅が広がります。最初は模範解答を書き写す「写経」から始めて、体に型を染み込ませていくのがおすすめですよ。

ステップ2 頻出テーマで時間を計って書いてみる

テンプレートを覚えたら、次のステップは実践練習です。このとき大切なのが、「時間を計って書く」ということです。英検準2級の筆記試験は全体で80分。ライティングだけに時間をかけすぎると、リーディング問題が解ききれなくなってしまいます。

練習の段階から、ライティングに充てる時間を意識することが本番での成功の鍵を握ります。まずは目標時間を20分に設定して、過去問や問題集にある頻出テーマで実際に英文を書いてみましょう。最初は時間が足りなかったり、語数が不足したりするかもしれませんが、心配いりません。繰り返し練習することで、時間内に自分の意見と理由をまとめる感覚が自然と身についていきます。

時間を意識することで、本番さながらの緊張感を持って取り組めるため、試験当日に落ち着いて実力を発揮できるようになります。

ステップ3 添削を受けて客観的なアドバイスをもらう

自分で書いた英文は、必ず第三者に見てもらい、添削を受けるようにしましょう。自分では完璧だと思っていても、ネイティブスピーカーから見ると不自然な表現だったり、文法的なミスがあったりすることはよくあります。客観的な視点からのアドバイスは、スコアアップに欠かせません。

添削をお願いする方法には、いくつか選択肢があります。

  • 学校や塾の先生にお願いする: 最も身近で頼りになる存在です。積極的に質問して、自分の弱点を教えてもらいましょう。
  • オンライン英会話の添削サービスを利用する: 多くのオンライン英会話スクールでは、ライティングの添削サービスを提供しています。プロの講師から、採点基準に基づいた具体的なフィードバックがもらえます。
  • 英語が得意な友人や家族に見てもらう: 身近な人に見てもらうのも一つの手です。ただし、英検の採点基準を理解している人にお願いするのが理想的です。

添削してもらったら、それで終わりではありません。指摘されたミスや改善点をまとめた「ミスノート」を作り、なぜ間違えたのか、どうすればもっと良くなるのかをしっかり復習することが大切です。同じ間違いを繰り返さないようにすることで、着実にライティング力は向上していきます。

おすすめ参考書と問題集3選

独学で対策を進める生徒さんにとって、心強い味方となるのが市販の参考書や問題集です。ここでは、多くの受験生に支持されている、実績のあるものを3冊厳選してご紹介します。

書名出版社おすすめポイント
英検準2級 ライティング 大特訓旺文社英検対策の王道、旺文社の一冊。豊富な練習問題と分かりやすい解説で、基礎から応用までしっかりカバーできます。使える表現集も充実しています。
最短合格! 英検準2級 ライティング完全制覇ジャパンタイムズ出版テンプレートや解答の「型」を徹底的に学べるのが特徴です。アイデア出しが苦手な人でも、この本に沿って学習すれば、スムーズに書けるようになります。
英検準2級集中ゼミ旺文社短期集中型の教材なので生徒のモチベーションも保ちやすく、飽きっぽいお子さんでも最後まで走り抜けることが出来ると思います。

参考書・問題集を選ぶときは、それを解くお子さん本人が本屋さんでパラパラっとめくってみて「相性の良い」1冊を探すという方法もおすすめです。挫折しにくく、最後まで終えられるようになります。

英検準2級ライティングに関するよくある質問

ここでは、生徒さんから特によくいただく英検準2級ライティングに関する質問にお答えしていきますね。試験本番で慌てないように、疑問点はここでしっかり解消しておきましょう!

時間は何分かけるべきですか?

英検準2級の筆記試験は、リーディングとライティングを合わせて80分です。この中でライティングにどれくらいの時間をかけるかは、合否を分ける非常に重要なポイントになります。

結論から言うと、ライティングには20分〜25分を確保するのがおすすめです。ライティングはCSEスコアへの配点が高く、ここでしっかり得点することが合格への近道だからです。

理想的な時間配分の内訳は次の通りです。ぜひ参考にしてみてくださいね。

作業内容目標時間ポイント
意見・理由決め約2〜3分質問を読んで、YES/NOの立場と、その理由を2つ素早く決めます。
構成メモ作成約2〜3分書きたい単語や簡単なフレーズをメモし、文章の骨組みを作ります。
執筆約15分構成メモに沿って、一気に英文を書き上げます。
見直し約3〜5分スペルミスや三単現のs、時制など、基本的なミスがないか確認します。

リーディングで時間がかかりすぎて、ライティングの時間がなくなってしまうのは避けたいところです。過去問を解くときからこの時間配分を意識して、体に覚えさせていきましょう。

語数が足りないときはどうすればいいですか?

「理由を2つ書いても、目安の50〜60語に全然届かない…」というのも、よくあるお悩みです。語数が足りないときは、無理に新しい内容を付け足すのではなく、今ある文章を膨らませる工夫をしてみましょう。

語数を増やすための具体的なテクニックをいくつかご紹介します。

  • 理由に具体性をプラスする
    「楽しいからです(It is fun.)」だけでは語数が足りません。「誰と」「何を」「どのように」楽しいのかを付け加えてみましょう。
    例:「友達と一緒に新しいことを学べるので楽しいです。(It is fun because I can learn new things with my friends.)」
  • 具体例を追加する
    「For example,」(例えば)や「For instance,」を使って、自分の経験や具体的な状況を説明すると、説得力も語数もアップします。
    例:「例えば、私は先週、図書館で面白い歴史の本を見つけました。(For example, I found an interesting history book at the library last week.)」
  • 修飾語(形容詞・副詞)を加える
    名詞を説明する「形容詞」や、動詞などを詳しく説明する「副詞」を付け足すのも簡単なテクニックです。
    例:「a book」→「a very interesting book」、「study」→「study very hard」
  • 接続詞で文をつなぐ
    「Also,」(また)、「So,」(だから)、「However,」(しかし)などの接続詞を使って文と文の関係を明確にすると、文章が自然になり、語数も増えます。

これらのテクニックを組み合わせることで、指定された語数に無理なく到達できるようになりますよ。

スペルや文法ミスはどれくらい減点されますか

「少しのミスで大きく減点されたらどうしよう…」と心配になる方も多いですよね。ライティングは「内容」「構成」「語彙」「文法」の4つの観点で評価されます。スペルや文法は、「語彙」と「文法」の観点に関わってきます。

英検の公式サイトでは、具体的な減点基準は公開されていません。しかし、小さなミスがいくつかあったからといって、すぐに0点になるわけではないので安心してください。大切なのは、多少の間違いがあっても、書き手の言いたいことが相手に伝わるかどうかです。

一般的に、次のようなミスは評価に影響しやすいと言われています。

  • 影響が大きい可能性のあるミス
    • 主語や動詞がないなど、文の骨格が崩れている
    • 動詞の時制(過去、現在、未来)がめちゃくちゃ
    • 三単現のsのつけ忘れ
    • 文章の意味が通じなくなるような単語のスペルミス
  • 影響が比較的小さい可能性のあるミス
    • 冠詞(a, an, the)の抜けや間違い
    • 複数形のsのつけ忘れ
    • 文脈から推測できる程度のスペルミス

完璧を目指すあまり何も書けなくなるのが一番もったいないです。まずは自分の意見をしっかりと書ききることを優先し、最後に見直しの時間で基本的なミスを一つでも多く修正する、という気持ちで臨みましょう。

採点に関する考え方は、英検公式サイトのページも参考にしてみてくださいね。

反対意見を書いたほうがいいですか?

結論からお伝えすると、英検準2級のライティングで反対意見を書く必要は全くありません。

準2級で求められているのは、あくまで「QUESTION(質問)に対して自分の意見を表明し、その理由を2つ具体的に述べること」です。わざわざ「〜という反対意見もありますが、」といった内容に触れると、次のようなデメリットが考えられます。

  • 論点がぶれてしまい、主張が弱くなる
  • 構成が複雑になり、文法ミスが増えやすくなる
  • 限られた語数の中で、自分の意見と理由を十分に説明できなくなる

英検準2級では、自分の立場(賛成または反対)を一つに決めたら、その立場をサポートする理由だけをシンプルに、かつ分かりやすく書くのが高得点のコツです。より上の級(2級や準1級)では、譲歩の表現が有効な場合もありますが、準2級では考えなくて大丈夫ですよ。

まとめ

今回は、英検準2級ライティングの攻略法について、元英語講師の視点から詳しく解説してきました。

ライティングはCSEスコアの配点が高く、ここをしっかり対策することが合格への一番の近道になります。ご紹介した書き方の4ステップと勉強法を参考に、まずは解答の「型」を覚えて実際に書いてみてくださいね。

この記事が、あなたの合格の助けになれば私たちもとても嬉しいです。応援しています!

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