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英語教育&英検対策

小学生・帰国子女の英検準1級対策|現役講師4名からのアドバイス

以前、小学校高学年の帰国子女のお子さんを持つ保護者の方から、こんなご相談をいただきました。

「英検2級まではスムーズに合格できたのに、準1級ではなかなか合格できなくて……」

英語での日常会話には困らないお子さんでも、英検準1級となると急に壁を感じることがあります。まして小学生での挑戦となれば、語彙や文法だけでなく、社会的な話題を理解する力も必要になってきます。

そこでスモールワールドでは、日頃から英検対策に取り組む先生方にアドバイスをお願いしました。今回は、そのうち4名の先生の回答をご紹介します。帰国子女だけでなく、海外赴任中のご家庭のお子さんや、日本国内で英語力を伸ばしてきた小学生にも、参考にしていただける内容だと思います。

先生方のコメントは、もともと「英検2級までは順調だった小学校高学年の帰国子女」というご相談に対していただいたものです。ご家庭によって得意・不得意は違いますので、ぜひ、お子さんに当てはまるヒントを探しながらお読みください♪

小学生が英検準1級でつまづくのはなぜ?

「英検2級には受かったのに、準1級は難しい!」という声は珍しくありません。英語に長く親しんできたお子さんでも、準1級ではこれまでとは違う力が問われるためです。先生からのアドバイスをご紹介する前に、まずは準1級の英語レベルについて、ここで改めて整理しておきたいと思います。

英検2級と英検準1級の違い、レベルの差

英検協会は準1級を「大学中級程度」のレベルと案内しています。(→公式サイトの英検準1級レベルの試験内容紹介ページ)
社会生活で必要な英語を理解し、自分でも使えることが求められる級と言えるでしょう。よく取り扱われる話題として、教育、環境、科学、テクノロジー、ビジネスなどが含まれてきます。

日常の会話なら自然に英語が出てくるお子さんでも、「食品ロスを減らすには?」「新しい技術は社会にどんな影響を与える?」といった問いに、その理由まで考えて答えるのは簡単ではありません。

英語力が足りないというより、年齢的にまだその話題について十分に考えたりする経験がないことも大いにあり得るでしょう。

加えて、準1級の長文読解では文の構造を丁寧に追う力が必要になってきます。聞いた英語を感覚的に理解できることと、抽象的な長文を正確に読み取ることは、必ずしも同じではないため、ここも英検準1級のハードルになってきます。

小学生には難しい試験内容と、求められる英語力

現在、英検準1級の一次試験は、リーディング・ライティングが90分、リスニングが約30分という配分になっています。一方で公立小学校の1時間の授業は原則として45分です。実に2.5倍以上も、集中して試験に挑む必要があるのです。
この試験時間だけを見ても、小学生にはなかなかの長丁場であることが分かりますね。

ライティングは、2024年度から「英文要約」と「意見論述」の2題構成になりました。2025年度以降、英文要約は60~70語という指定語数でまとめる形式、意見論述は、120~150語を目安に自分の考えと理由を説明するという構成になっています。

つまり、英語で話せる・聞けるという強みを生かしながら、「文章の要点をつかむ」「考えを整理する」「理由を言葉にする」といった力も育てる必要があるのです。

さらに二次試験では、4コマのイラストについて英語で説明したり、社会性のあるテーマについて自分の意見を伝えたりする力も必要になってきます。

母国語(日本語)であっても、社会的な話題について自分の意見をしっかりと主張したりその根拠を明示することは難しいですよね。小学生で、英検準1級に挑むのは、合否に関わらずそれだけでもスゴイことです!ぜひまずはお子さんを褒め称えたいですね。

現役講師4名による英検準1級対策アドバイス

英検準1級が、かなり高度で難関な検定試験であるということが分かったところで、いよいよ普段から英検対策の指導を担当していらっしゃる先生方のアドバイスを紹介していきます。

ニュースの活用、語彙の覚え方、文法理解等、先生によって少しずつ異なる視点にもぜひご注目ください。

Ai先生|社会的な語彙と、自分の意見を持つ力

準1級はビジネスレベルの語彙力が必要になりますので、ニュースを読んだりして普段の生活から更に範囲を広げた英語に触れることが必要になってきます。

準1級になかなか合格できないというのは語彙不足が原因の一つであると想像しますが、準1で求められる単語を覚えるにはそれだけの日本語力を含めた「理解力」が必要になってきます。

ニュースやポッドキャストなどを聞いて時事問題に触れ、それについて家族で会話をするというのがとても大切なステップだと思います。

家族と会話をすることで興味が湧いたり、自分の意見も持てるようになると思います。

英作文やスピーキングテストではしっかりと自分の考えを言語化して表現する必要がありますのでそういう積み重ねが合格に繋がると思います。

頑張ってください!

*Ai先生の詳細プロフィールはこちら

Minri先生|語彙と文法を身に着けて読解力を伸ばす

帰国子女の小学生・中学生の生徒さんの場合には、リスニングは比較的得意とされているケースが多く、語彙力がをつければ、得点が取りやすいパートかと思います。

準1級のリーディングは、日常生活であまり使用しない単語も出る為、苦手意識を持つ生徒さんが多いです。

長文は、不定詞、接続詞、分詞、関係代名詞等を使用した文が頻出されます。

文法をあまり知らない生徒さんは、感覚的に読まれる傾向にあり、文の意味をつかむのに苦労されるようです。

どの級にも該当しますが、まずは語彙力をつけること、ある程度語彙力がついてから、問題を実際に解いて、理解度を確認してみることをオススメしています。

私のレッスンは、まず体験で様子を見て頂き、ご質問、ご相談に応じてレッスンプランを作成していきます。

例)リーディングだけ希望、文法も都度説明してほしい 等

体験レッスンで、ご自身のクリアしたい課題をお伝え頂ければ、サポートさせて頂きますので、よろしければご予約お待ちしております^ ^

*Minri先生の詳細プロフィールはこちら

Mika先生|興味のある英語ニュースを活用する

準1級の合格に苦戦している生徒さん、多いですよね。

特に小学生の生徒さんだと、どこで点数が取れていないかにもよりますが、語彙力が高いハードルなのではと推測しています。

もちろん、準1級頻出単語などの本やアプリでの練習もできますが、日ごろから英語ニュースをテレビやインターネットで見聞きして、色々なジャンルで使われる単語や熟語を習得する必要があると思います。

例えば、インターネットの検索でplane newsなどと入れれば最近の飛行機に関連したニュースが出てきます。その中で気になったニュース記事を一つ読み、理解できなかった単語などをチェックし、どのように使われていたかを確認しましょう。

そして、もう一度同じ記事、あるいは似たような記事を読みこんでいく、という方法はおすすめです。

*Mika先生の詳細プロフィールはこちら

Milcah先生|子供の興味から社会的な話題へ広げる

準1級ではビジネスやニュースでよく使われる単語がとても増えるので、ボキャブラリーを強化されると良いと思います。

まだ小学生の場合には、試験内容のトピック的に理解しにくいものも多いと思います。

まずは、お子さんの興味が持てそうなトピックを選んでニュースを読む、というところから始めると良いかもしれません。

*Micah先生の詳細プロフィールはこちら

講師のアドバイスから見えた3つの課題

先生方の回答を読むと、共通しているのは「〇〇を覚えれば、△△を練習すれば、それで解決」という単純な話ではないことが分かりますね。

ここでは、4名の先生のアドバイスから見えたきた課題を以下3点にして整理をしてみました。

日常英会話だけでは必要な語彙力は身に付きにくい

海外生活で英語を使っているお子さんでも、普段の話題が学校生活や友達との会話に偏っていれば、環境問題や社会制度を説明する言葉にはなかなか出会いません。

準1級の単語が難しいと感じる理由の一つは、単語そのものだけでなく、その言葉が指す内容にも馴染みが薄いことです。

だからこそ、単語帳の暗記と並行して、ニュースや読み物の中で「この単語はこんな場面で使われるんだ」と確認する練習がおすすめです。Mika先生が紹介しているように、興味のあるテーマから入れば、同じ語彙に繰り返し触れるきっかけも作れます。

社会問題を理解するための背景知識が求められる

例えば「再生可能エネルギーを増やすべきか」という問いに英語で答えるとき、そもそも再生可能エネルギーの利点や課題を知らなければ、意見を組み立てること自体が難しいですよね。

これは小学生の努力不足ではありません。まだ学校でも習っていないテーマが出てくるのですから、知らなくてもなんらおかしいことではありません。

今は、お子さん向けに分かりやすく解説したニュースサイトもあります。そうしたサイトを活用するなどして、まずは日本語で良いので、ニュースを見ることから始めましょう。そして、分からないことがあれば日本語でも英語でも説明し合い、少しずつ知識を広げていく。そんな積み重ねが、準1級の読解や英作文にも役立ちます。

論理的に読み、自分の考えを伝える力を養う必要がある

「英語を聞けば分かる」ことと、「長い英文の要点を整理して説明できる」ことも、これまは別の力になってきます。Minri先生が指摘するように、文法構造が曖昧なまま感覚で読み進めると、準1級の長文では内容を取り違えてしまいがちです。

さらに、意見論述や二次の面接試験では、単に「賛成・反対」を表明するだけではなく「なぜそう思うのか」を具体的に伝える必要が出てきます。

こうした力を身に着けていくためには、ご家庭での会話や短い文章の練習を通して、考えを整理したり具体的に自分の意見を言えるような経験を増やしていってあげると良いと思います。

小学生の英検準1級対策|ご家庭で出来る工夫

ここからは、先生方のアドバイスをもとに、ご家庭で取り入れやすい方法を考えてみました。

もちろん、毎日全部をやる必要はありません。お子さんの興味や生活リズムに合わせて、できることから始めてみてください。

興味のあるニュースから語彙を増やす

最初から難しい経済記事に挑む必要はありません。動物が好きなら生き物の保護、宇宙が好きなら宇宙開発、スポーツが好きなら競技や健康に関するニュースなど、本人が「ちょっと読んでみたい」と思えるテーマを探しましょう。

最初は短い記事を1本読み、知らなかった単語を2~3個確認するだけでも十分です。翌日もう一度同じ記事を読む、家族に内容を説明する、といった小さな工夫で、単語を覚えるだけの作業から一歩進められます。海外赴任中のご家庭なら、現地のニュースを使うのも自然ですね。

日本語でもOK!親子で意見を話し合う

家庭でのディスカッションは、何も全部英語で行う必要はありません。親子が一緒にニュースを見て、「なぜこうなったんだろう?」「自分ならどうする?」と話してみるだけでも、考えを深める機会になります。

例えば「学校でスマートフォンを使ってよいか」という話題なら、便利な点と心配な点を一つずつ挙げてみる。答えが出なくてもかまいません。まずは理由を考える練習をしてから、知っている英語で言い換えてみると、英作文やスピーキングにもつながります。

英文要約・英作文・長文読解は弱点に合わせて練習する

準1級の対策では、すべての技能を同じ量だけ勉強するより、過去問を解いて「どこで困っているのか」を確かめる方が効率的です。

リスニングは得意でも長文読解が難しいなら、単語だけでなく文の構造を確認する。英文要約が苦手なら、段落ごとの要点を取り出す練習をする。英作文で理由が浮かばないなら、まず日本語で考えを整理する、といった感じでまずは苦手なことを正確に把握しましょう。すると、それに対してやるべきことも見つけやすくなります。

ライティングの練習では、一度書いた答案を先生に添削してもらい、直した理由を確認してから同じ問題を書き直す方法もおすすめです。新しい問題を次々に解くより、弱点が見えやすいことがあります。

可能であれば、ご家庭で英字新聞を購読してみて、日本のニュースと同じトピックを扱っていた場合に見比べてみると、日本のニュースとは異なる視点で記事が書かれていてその違いを見るのも面白いと思います。

お子さんに合った英検準1級の先生や学習環境を選ぶには

家庭学習だけで伸ばせる力もありますが、「どこが分からないのか」を自分では説明しにくい場合や、英作文の添削が必要な場合には、先生の力を借りることも考えてみてください。

インターナショナルスクールやアフタースクール、家庭教師、オンラインでの個別指導など、選択肢はいろいろあります。大切なのは形式やネームバリュー、合格実績等の一般的な評判よりも、「今のお子さんに必要なサポートが受けられるかどうか」です。

例えば、①指導者が小学生の特性をよく理解しているか、②文法・長文・ライティングなど苦手な部分に合わせて指導してくれるか、③お子さん自身が質問しやすく、続けたいと思えるか。この3点は、ぜひ事前にご確認をしてみてください。

また、海外在住のご家庭では、オンラインスクールを選ぶケースも多いと思います。その際は、時差の問題がクリアできるか、また、日本への帰国予定に合わせて帰国後も学習を継続できるかどうかも大切なポイントです。

保護者の方が「これが一番良さそう!」と思っても、最後はお子さんの気持ちも聞いてあげたいところです。お子さんと相性の合わない先生では、学習が苦痛になってしまいかねません。楽しく学べるということも、ぜひ大切にしてあげてください。

まとめ

英検2級まで順調だったお子さんが準1級でつまずくと、保護者の方も心配になると思います。でも、先生方のアドバイスを読むと、単なる「英語力不足」と片づけるのは違うように感じます。

新しい語彙を学ぶこと、社会の出来事について知ること、長い英文を正確に読み取ること、自分の考えを理由とともに伝えること。どれも少しずつ育てていく力です。準1級への挑戦を、英検合格だけで終わらない英語学習の機会にできたら良いですね。

ぜひ、お子さんの得意なところを大切にしながら、足りない部分を一つずつ補っていってください。スモールワールドの先生方も、皆さんの挑戦を応援しています!