今回は、英語の学童保育で人気のKIDS DUOにご自身のお子さんを体験させてみた、というお母様からの寄稿記事です。

神奈川県にあるKIDS DUO3スクールについて印象に残ったことや、キッズデュオのメリット・デメリットをレポート頂きました!

お母様自身、海外の大学院でTESOL(英語教授法)も専攻していたという長く英語教育に関わっていたという方ですので、現在キッズデュオやその他学童選びで悩んでいる方のご参考になると思います!

ただし、最新の情報については、ご自身で無料体験に足を運んで詳細のご確認をお願いします。

 

1.キッズデュオの無料体験に行ったきっかけ

 当時、週に3日ほど仕事をしていた私は、子供を幼稚園+延長保育に行かせるか、保育園に行かせるかで、迷っていました。

子供には家で1歳半から英語で話しかけたり、英語のテレビ番組を見せたりしていました。

でも、入園すると量・質ともに日本語環境がそれまでより強くなるため、家以外でも英語の時間を確保したいと思っていました。

英語習得には長時間触れることが必要なことはわかっていたので、キッズデュオのサービスは理論にかなっていると感じ、まずは体験に行ってみることにしました。

 

2.キッズデュオ・A校

自宅から通える範囲で、キッズデュオは2か所ありました。

最初に行ったA校では、ふだんは人見知りをしない息子が、なぜか教室に入りたがらず、スクールマネージャーの方と話をしながらレッスンの様子をガラス越しに見学をしました。

すると途中で一人の男の子が別の男の子を何度も叩いてしまうということが起こってしまい、ネイティブの先生が慌てて注意をするという場面がありました。

それを見た息子は怖がって結局最後まで教室に入ることはありませんでした。

その時はネイティブの先生しかおらず、英語で注意されていたようですが、こんな大事なことを理解が不十分かもしれない英語でいいのかな?と不安に思いました。

当時こちらのスクールはオープンしたばかりでしたので、今は良い方向に変わっているかもしれません。

 

3.キッズデュオ・B校

こちらのスクールはA校よりも運営が安定しているように思いました。

息子は自分から教室に入り、最初のフリープレイではネイティブの先生がつみきを使って英語でたっぷりと遊んでくれました。

幼児クラスには6名ほどのお子さんがいらっしゃって、うち2人が帰国子女でした。

子どもどうしが英語で自然に会話のキャッチボールをしているところは見ませんでしたが、先生の質問に英語で答えたり、先生に英語で話しかけたりしていました。

また、アクティビティ中に自分の気持ちを英語で言っていたので、英語環境には満足できました。

読み書きの時間もあり、英語で遊ぶ時間とのバランスが良かったです。

スクールマネージャーの方の話では、うちの子供は日常会話のリスニングはできているので、フォニックスの知識をいれて英語を読めるようにすれば、英検5級は楽に合格すると言われていました。

 

4.キッズデュオ・C校

結局、幼児期にはいろいろな事情でキッズデュオには入園しなかったのですが、子供が小学校1年生のときと2年生のときに、夏休みを利用してキッズデュオのサマースクールに参加をしました。

サマースクールは午前の部と午後の部があったのですが、人数が少ない午前の部に参加しました。1年生の頃は3-4名、2年生のときは8人ぐらいの子どもたちが参加していました。

息子はいずれも楽しく過ごしていたようですが、小学生になったせいか、生徒同士が日本語で話をしていたり、日本人スタッフが日本語で生徒に話しかけているのを数回、目にしました。(スクールやスタッフによって日本語を使う頻度は違うかもしれません。)

また学童がコンセプトだからか、高学年のお子さんはほとんどいなくて、アクティビティも幼児・低学年向きの印象でした。

息子は毎回楽しみに通っていて、家でもいつもより英語の発話があったので、全体的には満足のできるサマースクールでした。

 

5.英語教育のプロである私が考えるキッズデュオのメリット

1)時間が長いこと

 日本人が英語を習得するのにかかる時間は2000時間とも3000時間とも言われています。

その点、キッズデュオに通えば、放課後3時間ほどを英語環境に身を置くことができます。

週5日45週通ったら、1年間675時間なので3年間通えば2000時間を超えます。

週1回1時間の英語教室のレッスンの年間45時間、3年間で135時間に比べると圧倒的に量を確保することができます。

ただ、そろばん上ではそうなるのですが、レッスンの質や第二言語習得において学習者本人のやる気は大きいので、入会させれば必ず身につくということではありません。

 

*参考リンク

U.S. Department of State, FSI’s Experience with Language Learning

https://www.state.gov/m/fsi/sls/c78549.htm

Dörnyei, Z. (1998). Motivation in second and foreign language learning. Language Teaching, 31(3), 117-135. doi:10.1017/S026144480001315X

https://www.cambridge.org/core/journals/language-teaching/article/motivation-in-second-and-foreign-language-learning/CF6301F6C401F2CB511529925B298004

 

2)子供のさまざまな好みに合わせたアクティビティがある

第二言語を習得するには個々に向いている学習方法があります。

動画や画像から学ぶと良い人、文法や単語など参考書などを使って法則的に学ぶと効果的な人、体を動かしながら学ぶ人、間違いを恐れずに人と会話しながら学ぶ人、ものを作るなど手を動かしながら学ぶ人など、色々なタイプの人がいます。

私自身、子ども相手に英語レッスンをしているときに、この子は歌が好きですぐに歌詞を覚えるとか、活発な男の子は体を動かすゲームを楽しみながらよく発話する、おとなしいけど文字をすぐ覚えて読み書きの時間には輝くなど子供の個性によっていろいろだな、と感じることがありました。

グループレッスンの場合は、みんなに満足してもらえるよう、また他の学習スタイルからも学べるように様々なアクティビティを提供することが大事です。

その点、キッズデュオのサマースクールは工作、水鉄砲ファイト、スイカ割り、スポーツ大会など様々なアクティビティが用意されていて良かったです。

どの日に何をするかも事前にわかるので、お子様の好みに合わせて参加できます。

 

*参考リンク

FIS, Language Learning Styles

http://esl.fis.edu/eltern/advice/styles.htm

 

3)アクティビティ中のリピーティングが効果的

私がキッズデュオのレッスンで最も注目したところです。

アクティビティ中に、先生がその状況に合わせた英語をセンテンスで言って、生徒たちがそれをそのままリピートするという場面がありました。

リピーティングは絶え間なくあり、子どもたちは聞き流すことなく耳と口を動かしていました。

ただ単に先生の英語を聞くだけではない、というのがポイントです。

インプットにプラスして、意味をわかっている文を口に出す機会を作るのが英語学習には効果的、という研究が今では進んでいますが、リピーティングはこれを手助けする手段だと思います。

 

*参考リンク

Slide Share, Natural Approach

https://www.slideshare.net/lrebamonte/natural-approachpptx

Slide Share, Comprehensible Output Hypothesis

https://www.slideshare.net/rogeirolennon/comprehensible-output-hypothesis

 

4)読み書きの時間がある

日本で日本語の環境の元に育てば、日本語が自然に聞けて話せるようになりますが、読み書きはそうではありません。学校などで習って練習して初めてできるようになります。

英語も同じで、読み書きの時間があるというのは非常に重要です。

日本語だと一般的にひらがなやかたかなは幼児から慣れさせて、小学校1年生でしっかり定着させます。

英語も4歳ぐらいまでに聞いて理解できる、話すこともある程度できることが理想です。

その場合、フォニックス(文字と音を結びつける)の基礎を年長で習い、小学校に入る頃には簡単な本を自分で読めるようになると良いです。

このペースで行くと同じぐらいの年齢の英語ネイティブの子たちが楽しむ本を読むことができます。

 

6.キッズデュオのデメリット

1)1クラスの人数が多い(小学生)

小学生コースは1クラスに60名ぐらいの生徒が椅子に座っていました。

先生が一人教室の前に立ってレッスンをしていたため、大学の講義をイメージしたほどです。発言をしているのは最前列の数名の生徒さんだけでした。

15人ほどのクラスに分かれているのも見かけたので、全体で行うレッスンと習熟度別で行うレッスンがあるのかもしれません。

1クラスの人数が多いと発言する機会は少なくなりますので、インプットとアウトプットの相乗効果を考えると、人数が多すぎるのはデメリットだな、と思いました。

2)子ども同士は英語では話さない

私が気づかなかっただけかもしれませんが、子ども同士が英語で話す場面は見られませんでした。

先生からは英語を吸収しますが、他の子どもからというのはあまり期待できないかもしれません。

 

7.まとめ

トータルで考えて、私はキッズデュオを利用して満足しています。

学童を探していらっしゃるフルタイムで働いているお母さんは、予算が許せばキッズデュオを検討されると良いのではないでしょうか。

ただ、小学生になっていきなり長時間の英語漬けは本人の精神的な負担が大きいので、幼児のうちから英語に慣れさせておくとスムーズでしょう。

パートタイムや専業主婦の方の場合は、良質のレッスンを提供する英語教室+おうち英語+キッズデュオのサマースクールなどの短期参加もおすすめです。

 

 

 
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