偏差値40から英語に目覚めイギリスの大学へ入学・卒業し、英検1級を一発で取得したJINです。
結論、シャドーイングは少なくとも中級者以上にオススメの、英語学習テクニックです
イギリスの大学を卒業した筆者が、シャドーイングのやり方とコツをまとめてご紹介!
見落としがちな側面や、正しくやらないとあまり効果がない点、ステップバイステップのやり方まで解説します。
シャドーイングに興味があるという方に、読んでほしい内容です。
シャドーイングと言えば、近年とくに人気が高まっている英語学習テクニックですが、細かいやり方というのはご存じでしょうか?
本記事では、英語学習におけるシャドーイングのやり方から、コツ、使う素材の見つけ方までまとめて解説していきます。
- この記事でシャドーイングのやり方がわかる
- 実践者による動画解説でイメージを掴める
- 読み終わったらすぐに実践できる
誰にでもオススメできるテクニックなの?
いや、実は「誰にでもオススメ」というわけではないよ!
シャドーイングとはナニ?|とくにリスニングに効く練習法
シャドーイングとは、「聞いたことを数秒後に追いかけて話す」練習方法のことです。
耳で聞いたことを一字一句、イントネーションや息継ぎの間も忠実にマネをして話します。
同時通訳の練習にも使われており、リスニング、発音、スピーキングなどの英語力に効果がある
シャドーイングは、一文ごとに止めて話したり、一文が終わってから繰り返すようなやり方ではありません。
影を追いかけるように音源に2、3語遅れて付いていくことから、シャドーイングと呼ばれています。
英語では「Mimicking」や「Imitation」という「模倣」という単語も使われることもあるように、モノマネが得意な人にはとくに適している学習テクニック
英語だけに関わらず、さまざまな論文でも効果が指摘されている言語練習法です
多くのメリットがあるシャドーイングですが、デメリットや向いていない人もいます。
それぞれ詳しくみてみましょう。
シャドーイングのメリット
シャドーイングには5つのメリットがあげられます。
- リスニングが強化される
- イントネーションや発音が上達する
- 英語に対しての反応が早くなる
- 聞き取れない単語、発音の選別ができる
- スピーキング力の向上につながる
リスニングが強化される
シャドーイングの大きな効果のひとつは、リスニング力が鍛えられる点です。
高いリスニング力と集中力が必要とされるシャドーイング。
聞き取れなければ口からはでてきません。
耳を研ぎ澄まして、一語一句聞くためにリスニング力が抜群に上がるという仕組みです
イントネーションや発音が上達する
完全に模写をして話すために発音やイントネーションが向上します。
英語を話す際、どうしても「頭で文章を考える→棒読みに話なる」といったことが起きがちです。
多くの人は音読をする場合も、棒読みで読み上げてしまいがち。
シャドーイングは、聞こえものをまったく同じようにマネしなければならないので、自然と発音やイントネーションが身につきやすい
英語に対しての反応が早くなる
ネイティブが話す速さについていくために、英語に対しての反応が早くなります。
また、聞いたことや話したいことを頭で訳すことがなくなります。
シャドーイングで言い慣れた英語は、単語を差し替えたり応用できるようになる
聞き取れない単語、発音の選別ができる
シャドーイングしていくと、自分が聞き取れない発音や単語がどれかわかるようになります。
こういった苦手部分をひとつずつ改善していくことで、着実に英語力がアップします。
スピーキングスキルの向上
シャドーイングでは、単語と単語のつながりや強弱もマネをするため、自然な話し方が身につきます。
耳で正確に音や聞き取り忠実に再現するシャドーイングをすると、ネイティブの話し方をコピーできるように!
シャドーイングのデメリット
論理的に学ぶ文法とは異なり、自然に身体に染み込ませていくのがシャドーイングです。
しかし、シャドーイングにはこのような3つのデメリットもあります。
- 初心者には難しい
- 正しい発音を無視しがち
- 文法力や語彙力向上は望めない
初心者には難易度が高い
シャドーイングを正しく行うというのは難易度が高いため、はじめたばかりの初心者にはあまりオススメできません。
速さについていくことに精一杯になり、正しい発音や意味を理解することをおろそかにしてしまうからです。
また、シャドーイングに「ついていけずモゴモゴつぶやいて終わってしまう」こともよく起こってしまいます
シャドーイングが難しいと感じたときにできる対策法は、別の記事で詳しく解説しています。
正しい発音を無視しがち
シャドーイングでは、音の出し方や口の動かし方を学ぶわけではありません。
大前提として正しく聞き取れなければ、正しい発音ができません。
聞こえた音を、自分が思っている一番近い「なんとなくの発音」で発音してしまいます。
発音の基礎はシャドーイングをする以前に習得しておく方がスムーズ
文法力や語彙力向上は望めない
シャドーイングから、文法力や語彙力をつけることはほとんど望めません。
聞き取れなかった単語が知らない単語だったという場合は別ですが、シャドーイングの練習そのものから文法力や語彙力はつきません。
シャドーイングは、走攻守揃った万能な練習法という訳ではない
まとめると、「正しくやり方でシャドーイングをする」というのが非常に重要な練習法なのです。
では、シャドーキングはどうのように練習するのが正しいやり方なのでしょうか?
英語シャドーイングのやり方
シャドーキングは中上級者向けの、実は難易度が高めの練習方法です。
挫折しないためにも、シャドーイングができるようになるには、時間を要すると点もあらかじめ知っておくべきことです。
シャドーイングはこのような順番で練習します。
- 音源を聞く
- スクリプトを使い音読する
- スクリプトを使いシャドーイングする
- スクリプトを使わずにシャドーイングする
- 録音する
- 聞こえなかったところを繰り返す
では、それぞれの手順をさらに詳しく説明します。
音源を聞く
まずは音源を1・2回聞きましょう。
この時点では、すべて聞き取れなくても大丈夫です。
ただしどのような内容のことを話しているかが大まかに理解できる音源を使ってください。
オススメの音源については、のちほど説明します
スクリプトを使い音読する
次に実際に声に出して練習します。
いきなりシャドーイングをするのはハードルが高すぎます。
まずは、スクリプトを音読して音源と同じ速さで発話できるかチェックしましょう。
もし速さについていけないようであれば、音源の速度を少しだけ遅くするか、ついていけるものに変更
この段階でオーバーラッピングをするのもオススメ!
スクリプトを使いシャドーイングする
音源に合わせて音読ができたら、スクリプトを使いシャドーイングをしましょう。
聞きながらスクリプトを目で追って、シャドーイングをします。
イメージ的には、音源に2、3語遅れてスピーキングする!
この時、目で読むだけでなく必ず声を出してください。
声を出さずに口だけ動かすだけでは、あまりシャドーイングの練習にはなりません
スクリプト無しでシャドーイングをする
スクリプトを使ってある程度シャドーイングができるようになったら、いよいよスクリプト無しで挑戦しましょう。
途中で追いつけなくなってしまったら、一度止めてその部分を聞いてみます。
その後、つまづいた箇所の前に戻りやり直しましょう。
自分の声を録音する
自分のシャドーイングは必ず録音して確認します。
録音した自分の声を聞くのは、ヘンな感じがして好きじゃないという人もいますが、シャドーイングの確認に録音は必須。
シャドーイングをしている時はリスニングに集中しているため、正しくやっているのかが自分ではわからない
録音した自分の声を聞くと、どこができなかったのかが明確になります。
音源はイヤホンを使って聞き、自分の声だけを録音するやり方がオススメ
聞き取れなかったところを繰り返す
自分の録音したものから、できなかった部分は繰り返して練習しましょう。
聞き取れなかった箇所は、わからない単語や正しい発音を知らない部分です。
- 読めばわかるけど速さについていけない
- 単語と単語のつながりの音がわからない
- 違う発音で覚えていたなど
このように、できなかった部分の原因がわかるようになります。
苦手な部分を明確にし繰り返し練習することで、正しいシャドーイングができるように
同じ音源は少なくとも50回以上は行いたい
シャドーイングで挫折してしまう人のほとんどが
- なんとなくはじめる
- 効果が実感できない
- あきらめる
この順序でシャドーイングを行ってしまっています。
1音源ごとにとりあえず5回くらいやってみたではあまり意味がない
シャドーイングの大きな目的は、音声知覚を自動化することです。
同じ音源を徹底的に50回、100回とシャドーイングすることで大きな効果を期待できるのです。
時間ではなく日付でいうなら、同じ音源を3日くらいシャドーイングしたいですね。
徹底的に50回、100回と同じ音源を繰り返して録音し、完コピしてこそ血肉となります!
シャドーイングのイメージを掴むために見るべきオススメ動画まとめ
ここからは、「実際にシャドーイングはどのように行われているのか」というイメージを掴みやすいように、いくつか動画を紹介します。
日本語の動画ではなく、全編英語の動画のみをピックアップしました。
Shadowing technique (mimicking) demonstration
「English Fluency Journey」という、チャンネル登録者50万人近い、ウクライナ人のアンナさんによる動画です。
非ネイティブとして、ご自身がどのようにシャドーイングをしてきたのかを解説しています。
講師視点ではなく、実際の活用者視点だからこそ為になります
Shadowing technique. Language barriers
こちらは、ウクライナ人のヘレンさんの動画です。
非常にゆっくり喋りながら、簡潔にまとめてある短い動画なので、わかりやすいかと思います。
【シャドーイング#01】一緒に練習しましょう【shadowing】
こちらは、ローラ先生の「シャドーイング講座#1」
全編非常にゆっくり話してくれており、わかりやすいのでオススメ!
シャドーイングによる効果|期待できる上達部分とそうでない部分
シャドーイングは伸ばせるスキルとあまり効果がないスキルがあります。
主に効果がある技能はリスニング
シャドーイングを行うと、ネイティブの発音が聞き取れるようになるリスニング力が大きくあがります。
書いてあればわかるのに、聞くとわからないという人も多いのではないでしょうか?。
日本語にはあまりない英語特有の、一文がすべてつながって聞こえるために、読めばわかるはずの単語すら聞き取れない
ネイティブが話すときは、単語をひとつずつ区切って話しません。
シャドーイングを続けていくと、単語どうしの繋がった音や発音を聞き取れるようになるのが大きなメリットです。
TOEICや英検などのリスニングのスコアアップにもよく活用されています
シャドーイングの効果がない技能|万能ではありません
当然ですがシャドーイングをしても読み・書きのスキルアップは望めません。
ライティング力、文法力や語彙力、読解力のアップにはシャドーイング以外の勉強法で力をつける必要があります。
英語シャドーイングのやり方に関するコツと注意点
シャドーイングは多くの効果があるものですが、正しくやるためのコツと注意点を理解しておくとより効果的に活用できます。
正しくシャドーイングをすることで最大限の効果を生み、挫折を避けられます。
音が重なって気になる場合はイヤホンを使うのがおすすめ
音源に遅れて発話するのがシャドーイングですので、ほとんどの時間で音源の音と、自分の発話の音が重なります。
音が重なって気になってしょうがない!という人はイヤホンを使うのがオススメです。
私は個人的にイヤホン装着する方がやりやすいと思っています
理解できる内容と速さの音源を選ぶ
シャドーイングで挫折しないためにも、音源選びは最重要と言ってもいいかもしれません。
- 1分~3分の長さ
- 聞いて理解できる内容
とくに、シャドーイングをはじめて行うという方は、1分~長くても3分くらいの音源からはじめてみましょう。
これ以上長くなると、途中でついていけなくなります。
たとえば、オススメはTOEICリスニングのパート3・4の音源
内容や単語もそこまで難解ではないので、シャドーイングをはじめるのにぴったりです。
逆にTOEICパート3、4の内容が難しすぎてわからない!という場合は、シャドーイングはまだやらなくていいかなという認識です
他にも、スピーチで有名な「TED Talks」もオススメ。
TED Talksの公式サイトから音源をダウンロードできたり、アプリでも聞くことも可能。
さまざまなトピックや音源の長さから選べ、速さを変えることもできます。
長すぎるものであれば、前半と後半に区切って使う
なんでもいいからやってみたい!という方には、シャドーイング用のエクササイズ動画がYouTubeに多数ありますので、活用してみてください。
たとえば、こちらの動画では「520種類の便利な英語フレーズ」をシャドーイング練習用にまとめられています。
とりあえずやってみる!というのも重要です
ドラマや映画を使いたい人向け|作品の選び方
英語を勉強したいという人の中には、洋画や海外ドラマ好きも多いのではないでしょうか。
- 堅い音源ではつまらない
- さらに英会話っぽい素材を使いたい
- テスト音源やTED Talkは興味がないから飽きる
このような方は、ドラマや映画を使うのもオススメ。
- できれば現実に近いテーマの作品を選ぶ(〇コメディ、ヒューマンドラマなど △SF、ヒーローものなど)
- 好きな俳優、女優が出演している作品
- アメリカンアクセント、イギリスアクセントなど用途に合わせる
ちなみに私は英語をはじめた当初、シャドーイングという概念は知らなかったのですが、俳優さんのような英語を話したくて、シャドーイングとまったく同じことをしていました。
だからこそ憧れの俳優、女優、アクセントを使っている作品を選ぶべき
ただし、映画1本まるまるシャドーイングなんて不可能ですから、好きな作品の中で好きなシーン(自分で言ってみたいと思えるシーン)を引っ張り出して、繰り返し練習してみましょう。
映画やドラマにスクリプトはありませんが、英語字幕をつければ問題ありません。
同じ音源を繰り返す
効果的にシャドーキングをするには、同じ音源を繰り返し練習する必要があります。
できなかったところは何度もやり直し、できるまで諦めずにやりましょう。
まずは、一文ずつのシャドーイングからはじめてみるのも有効
いくつもの文を続けると途中で追いつけなくなるため、一文ができたら次の文、というかたちで行ってもよいでしょう。
一文ずつシャドーイングができるようになったら、音源を通して完全にできるまでやるのが理想です。
練習時間は、やればそれだけ効果がでるのは当然ですが、ムリのない範囲で継続することがとても大切です。
これなら寝る前、ランチの時など時間確保がしやすいでしょう。
- 繰り返し練習することで身につく!
- 1日5~10分、週3回以上がまず練習の目安
できない部分の原因分析をする
シャドーイングでは聞き取れない箇所の原因分析をするのが重要。
聞き取れない部分や追いつけなくなる部分がある時は、自分の苦手部分がわかるチャンスです。
どうして聞き取れなかったのかの原因をつきとめて、そこを改善することでできなかった部分が「できる!」に変わる
できなかった、難しかっただけで終わらないように必ず原因分析することは、シャドーイングに関わらず英語学習において非常に重要な側面です。
不確かな状態で続けるのはよくない
シャドーイング以外の勉強法にも言えることですが、効果が実感できない、不確かな状況でただただ続けるというのはあまりオススメしません。
とくに、シャドーイングでは「正しい方法で」という側面がとくに重要なのでなおさら。
- やってみたけど自分にはまだ難しすぎる…
- なんとなく適当にやっている…
- 効果がまったく感じられない…
このように感じる場合は、ムリしてやり続ける必要はありません。
世の中には他にもたくさん勉強法はあります、自分の性格やレベルに合ったものを探してみましょう!
シャドーイングが正しくできているか不安にオススメのシャドテン
- 正しくできているか不安…
- まったく効果が感じられない…
- 毎日続けられない…
シャドーイングに関する記事では常に言っていることですが、多くの論文や科学的に効果が証明されているものの
- 正しくやれていないと効果がない
- 慣れるまでに時間がかかる
- 最初のうちは何をしたらいいのかイマイチわからない
上記のような悩みや不安が必ずつきまといます、私も実際に最初は「これでいいのかな…」という気持ちがありました。
そこで活用できるのがシャドーイング添削サービスのシャドテン
- プログリットが運営
- 上智大学 吉田研作名誉教授が監修
- 正しくやれていない人が多いシャドーイングを添削するサービス
- 毎日添削依頼できる
- 教材は300種類以上
- 24時間自分の好きなタイミングで時間に縛られない
添削だけでなく、今までやったことがない人でも、歴が少ない人でも取り組みやすいように、わかりやすいチュートリアル動画も備えています。
プログリット所属のプロに毎日添削してもらえるので、「コレで合っているのか…」という不安を抱えながら続ける必要がなくなります。
月額サービスなので、一旦やり方に慣れてしまえばいつでも解約できます。
正しいやり方に慣れるまで短期間使うというやり方もできるのがイイ!
また、7日間の無料トライアル期間があるので、1週間かけて続けられそうなのか判断できるのも良心的です
私も実際に使ってみたので、気になる方はぜひコチラのレビュー記事をチェックしてみてください!
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