こんにちは、かれこれイギリスには5年近く住んでいたイギリス系ブログ「ライフタイムラーナー」管理人のJINです。
結論、アフタヌーンティーは誰もが頻繁に行うようなものでは決してありません
- アフタヌーンティーの歴史は1840年代初頭から
- 現代のアフタヌーンティーはたまの贅沢
- イギリス以外にも存在するアフタヌーンティー
皆さんはイギリスの「アフタヌーンティー」という文化はご存知ですか?
直訳すると「午後の紅茶」となるのがおもしろいところですが、アフタヌーンティーはイギリス伝統の紅茶に関するセレモニー的な催しです。
かつては上流階級特有の文化でしたが、現代では一般に開かれている文化
今回の記事ではイギリスに5年近く住んだ私が、イギリスのアフタヌーンティーについて歴史や雑学を挟みながら解説していきます!
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- イギリス国内でのアフタヌーンティーのリアルがわかる
- 豆知識やトリビアをご紹介
- 簡単に歴史を解説
えーみんなやってるようなことじゃないの?
うん、ちなみに僕の妻は人生で一回も経験したことが無いと言っているよ
イギリスのアフタヌーンティーとは何か
まずはアフタヌーンティーの概要について解説していきます。
英国伝統アフタヌーンティーの歴史
アフタヌーンティーは、イギリスで1840年代初頭に「午後4時の嫌な気持ちを吹き飛ばすために」ベッドフォード公爵夫人アンナ・マリア・ラッセルによりはじめられたとされる(参照:Express)ティー(紅茶)に関する儀式的催しです。
ベッドフォード公爵夫人アンナ・マリア・ラッセルが、最初は自分の部屋で紅茶とケーキを食べはじめたところから、友人を招いて行うようになったのが起源だとか。
初期の頃は上流階級の女性の間で行われていた社交イベントとして開催されており、ヴィクトリア女王が参加した時のみ「ティー・レセプション」として大規模に儀式として公式に行われました
200人規模の参加者とともに、午後4時から午後7時の間に行われていたとされ、その間の時間の好きな時に参加したり退席することができました。
このイベントこそ今でいうアフタヌーンティーの源流とみられています
イギリスにおける現代のアフタヌーンティー
現代のイギリスで存在するのアフタヌーンティーは「たまの贅沢」として考えられており、頻繁に行う人はかなり少ないと言えます。
誕生日、結婚祝い、出産祝いなど特別な日に家族や友達とお祝いとして行われることも。
基本的に紅茶とともに一口サイズのサンドイッチ、クリームとジャム付きのスコーン、パン菓子、ケーキなどが大きなケーキスタンドの上に乗ってついてきます
今でこそアフタヌーンティーと言えばスコーン!と考えられがちですが、実際初期のアフタヌーンティーにスコーンは使われていませんでした。
スコーンがアフタヌーンティーに登場したのは20世紀
イギリスのアフタヌーンティーや紅茶文化に関する雑学や統計
次は、知っている人はあまりいないであろう、イギリスの紅茶文化やアフタヌーンティーに関する雑学を紹介します。
55歳から64歳のイギリス人の35%は毎日5杯以上の紅茶を飲む
Mintelの研究によれば、イギリスに住む55歳から64歳の35%は、毎日5杯以上の紅茶を飲むことがわかりました。
一方で25歳から34歳が毎日5杯以上飲む割合は16%としており、若者よりも年上の方の方がより紅茶を飲む習慣があるようです。
日本でも「若者の~離れ」が頻繁に叫ばれていますが、イギリスでは若者の紅茶離れが起きている
私が知ってる限りでは若者もそれなりに紅茶をたくさん飲んでいると思うのですが、やはり歳が上の人の方が多く飲んでいるようです。
- 歯に色が付くから(49%)
- カフェインが入ってるから(23%)
- 水分補給としてはあまり良くないから(21%)
イギリスには「アフタヌーンティーウィーク」が存在する
世界にはパンケーキの日といったさまざまな~の日がありますが、イギリスにはアフタヌーンティーウィークというイベントがあります。
8月12日から18日がアフタヌーンティーウィークとして設定されており、国内各地のティールーム、ホテルなどでイギリス伝統文化を祝う特別イベントが開催されています。
ジャムかクリームどっちを先に塗る?
イギリスではアフタヌーンティーのエチケットとしてスコーンにまずジャムを塗るかクリームを塗るのか、という議論が長い間巻き起こっています。
結論からいうとアフタヌーンティーをどこで行うかで正解は異なる
たとえば、コーンウォールの人たちはジャムを先に付けてからクリームを付けますが、デボンの人たちはその真逆が正解であるとしています(参照:Stoke by Nayland)
こんな細かいルールがあるなんて昔の人は大変でしたね…
イギリスだけでなくチリにもアフタヌーンティーが存在する?
1800年代にチリへ移り住んだイギリス人が彼らにとって重要な紅茶文化を持ち込んだことに起因して、今でもチリ国内ではアフタヌーンティーを行っている場所もあるようです。
チリバージョンは「Onces」と呼ばれ、紅茶とトースト、ケーキなどとともに午後に楽しまれています
イギリス人の66%は自宅以外で紅茶は飲まない
驚く人もいるかもしれませんが、イギリス人の66%は自宅以外の外で紅茶は絶対に飲まないと言われています(参照:Brandon Gaille)
さらに86%もの人が家で飲む紅茶の方が外で飲む紅茶より美味しく感じるとも回答しています。
イギリス人にとって紅茶は生活の一部ですが、あくまで自宅で楽しむもの
たとえば、私たちも麦茶やら緑茶やらを冷蔵庫に冷やしている家庭が多く、自分で普段飲むのはもちろん来客などが来たら提供すると思うのですが、イギリス人にとって紅茶というのは、程度は違えど同じような感覚なのです。
私たちもわざわざカフェまで行って麦茶を飲みたいとは思いませんよね?あくまで家で飲む麦茶が美味しい、皆さんもそう思いませんか?
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