近年、大学の英語外部試験利用入試の導入や、英検2級を持っていれば高校入試で優遇されるといった措置などもあり、小学生で3級や準2級を目指す生徒が増えてきています。

今回は、英語講師として、小学生が準2級に合格するために指導してきたことをお伝えします。

実際に生徒に行っているレッスンの一部をご紹介していきますので、どうぞご参考になさってください。

 

目次;

1.学習を習慣づけることが出来れば成功

2.どうすれば習慣づけができるか

3.英検の長文対策はどうするか

4.英検準2級のライティング対策

5.英検準2級のリスニング対策

6.まとめ

 

1.学習を習慣づけることが出来れば成功

 

英検に限らず、英語学習全般、さらにはほかの教科も含めて、学んでいくときに重要になってくるのが「反復練習」です。

英検を受けると決めたら、英検受験の日まで、毎日英検対策の学習を行うと理想的ですね。

 

でも大人も子供も、基本的に勉強するのって苦痛です。特に単語学習などの単調な学習ほどつまらないと思ってしまいがち。毎日やるなんて到底無理とおっしゃるかもしれません。

 

そこでいい方法があります。それは習慣づけるというやり方です。

 

「簡単に習慣にできたら苦労しないよ!」って思う方がいるでしょう。

そうです、苦労しません。

 

皆さん夜、歯磨きするのは苦労しませんよね。習慣になっているからです。

歯磨きしなかったら逆にそわそわする、という方もいらっしゃるかもしれません。

 

例えば昼食後に1キロ歩く、ということを苦痛に感じない人もいれば感じる人もいる。

習慣になっているか、なっていないかです。

 

良くも悪くも、習慣に落とし込めば、脳で「やるかやらないか」をあまり考えずに実行できるのです。

 

さて前置きが長くなりましたが、では英検対策学習の習慣を作るにはどうすればいいでしょうか。

 

それは脳がその事を「不快」ではなく「快」として捉えることが出来れば良いのです。

 

いきなり「よし今日から毎日50単語覚えるぞ!」と意気込んで取り掛かる人がいます。やめておいた方がいいです。大抵失敗します。

 

脳が「快」と感じさえすれば継続できます。逆に「不快」と感じれば「やだなぁ。あんな大変なこと今日もやるのか。」と思い、継続が難しくなるんですね。

 

 

2.どうすれば習慣づけができるか。

 

ではどうすれば良いか。

英語講師として指導をしてきて、生徒に取り組んでもらいやすかったのは、まずは「1日1ページ単語帳を見る」という方法です。

 

英単語や受験する英検の級にもよりますが、大抵10単語ほどです。

ここで大事なのが「見る」と言うことです。

「覚える」となると脳にとっては「不快」です。

でも「見る」だと「あ、見るだけでいいんだ」と気が楽になります。

 

習慣の1番のポイントは継続させることです。

その継続の1番のポイントは「お、今日も継続できた」という「小さな成功体験」を感じることです。

こうすれば脳は、英単語帳を「快」と感じ「明日も英単語帳を開くのは、別に苦じゃないな。」とか「なんだか続きが気になるし、もう1ページ見てみよう!」という気持ちにもなります。

 

ハードルを限りなく低くして脳に「不快」と感じさせない。

これが、英単語の学習だけでなく、英検の他セクションの対策学習などにも活かせるスキルなのです。

 

 

3.英検の長文対策はどうするか。

 

まず結論から言いますと、英検準2級の長文対策については「話の大体の流れを読む」という力があれば大丈夫です。

ここで大事なのが「大体」で良い、ということです。

全部正確に意味を取る必要はなく、単語を拾って話がどんな風に進んでいるのかがわかればそれでいいのです。

 

長文を正確に訳して意味を取ろう、と思ってしまうと、現在完了や過去完了といった難しい英文法まで学習をしなければなりません。

 

ですが、日本語に存在しない完了形という文法を、大人でさえしっかり意味を捉えていない人がない人が多いのに、小学生に理解させるのは大変です。

 

何よりも無理やり理解しようとすると、ここで脳が「不快」と感じるようになり、リーディング嫌いに繋がってしまいます。

 

英検3級を受かっているのだから単語は大丈夫。

難しい文法は置いといて、基本的な英文法と単語だけで話を読み取れたなら、選択肢の単語は難しくないので、答えにたどり着けると思います。

 

 

4.英検準2級のライティング対策

 

これは、準2級だけではなく、全ての級で言えることだと思いますがライティング問題で重要なのは、生徒自身で導入と結論について、テンプレートを持っておくことです。

 

ライティングは、①導入 ②理由1 ③理由2 ④結論という4つのセクションに区切って英文を作成していきます。

 

このうち①導入と④結論については、大体1つの型があればあとは出された問題にそれを当てはめていけば点数が取れます。

 

例えば、Do you think it is important for people to eat breakfast every day? (あなたは朝食を毎日食べることは大切だと思いますか)というトピックだったとして、

 

①導入は  I agree with this. There are two reasons to support my idea.

 

④結論は  For the two reasons above, I strongly believe that it is important for people to eat breakfast every day.

 

という風に、「下線部の部分だけトピックに合わせて変更」あとは型通り、というものを自分で持っておくと、だいぶ楽になります。

 

これだけで30単語は稼げますので、あとは理由をそれぞれ短い2文(15単語ほど)を書けばクリアです。

 

理由で大事なのはしっかりbecauseなどを使って「自分の考えの根拠」を書いていけばばっちりです。

 

 

5.英検準2級のリスニング対策

 

これも単語と同様に、習慣付けて毎日学習することが合格の近道になります。

1日5問など、短い時間でも全く構いません。その代わり、リスニング力は日々聞かなければすぐ低下するので、毎日、聞くことを心掛けてみてください。

 

合格のコツとしては、まず英検リスニング問題の第1部は問題すら用紙に書かれていません。

 

話の流れを捉えつつ、最後に何を聞かれているのかを、しっかりと捉えることが大切です。

質問が分からなければ、選択肢を全て聞き取れたとしても答えられませんからね。

「最後に集中」。これを意識して取り組んでみてください。

 

英検リスニング問題の第2部・第3部は、聞き取れなければ「3〜5回聞いて答えを出す」という練習をやってみても良いかもしれません。

聞き取れないというのは耳が追いついてないということですから、同じ文を慣れるまで何度も聞いてみてください。段々を話の内容が分かってくるようになります。

 

これも「小さな成功体験」になるので習慣化に繋げやすいですよ。

 

 

6.まとめ

 

小学生に英検を指導する上で、気を付けているポイントを整理してみました。

いかがだったでしょうか? 

 

小学生で英検準二級を受験するということは、確かにハードルは高いかもしれません。

 

でも、それに挑戦できるというお子さんの英語レベルは、すでにすごいことです。

 

これを読んでくださっている保護者の方も、今までお子さんと一緒に頑張ってきたのだと思います。

ぜひ、これからもお子様と二人三脚で、夢に向かって歩んでいってください。

 

今回わたしが紹介した英検合格のためのヒントが、少しでも役に立てたのなら嬉しいです。

 

 

 
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